道小 第4回理事研修会 勤務環境改善へ注視 紺野会長が国の動向解説
(関係団体 2022-12-27付)

 道小学校長会(紺野高裕会長)は16日、第4回理事研修会をオンラインで開催した。紺野会長は全国連合小学校長会第8回常任理事会(9日)における大字弘一郎会長の報告を踏まえ、教員人材の確保や生徒指導など国の動向を説明。議事では第65回道小教育研究・旭川大会を振り返ったほか、来年度の渡島・北斗大会に向けた準備状況を確認した。

 紺野会長あいさつの概要はつぎのとおり。

▼教員となる人材の確保

 「令和の教育人材確保に関する特命委員会」を自由民主党が立ち上げ、教員免許更新制を廃止した際の文部科学大臣である萩生田政調会長が委員長となり検討を開始した。教師がやりがいを持って働くことができる環境の整備ということで、給特法の見直しや処遇改善、働き方改革、少人数学級や専科指導などの勤務環境整備が俎上に載せられている。また、教職の魅力を高め、志ある優れた人材が教師を目指すための支援をするため、学生への育成支援なども取り上げている。全連小で要望していたことが実現に向かうか推移を見守りたいと思う。

 16日に教員選考試験の在り方に関する協議会があり、全連小もヒアリングされる。小学校では全国的に教師不足が深刻であり、採用試験の早期化が必要と考えている。これまでの協議では大学側は学生の負担増など教育実習の前倒しに否定的、都道府県教委は採用試験の方法変更が業務負担増となり問題作成も大変であると否定的な意見が多く、小学校の窮状について再度声を大に訴えてくるとのことである。

▼生徒指導

 文部科学省の3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果では、不登校児童生徒が過去最高になり、小学校での出現率も昨年の1・0%から1・3%に上昇している。文科省児童生徒課の分析として①コロナ禍における学校活動の制限や登校意欲の低下②欠席への抵抗感の希薄化③学校閉鎖等による生活リズムの乱れ④子ども同士の人間関係の形成、コミュニケーションの困難さ―が挙げられている。

 先日、生徒指導提要(改訂版)のデジタル版が配布された。生徒指導提要を参考に校内研修を実施するなどして不登校対策に当たってほしいとのことである。関連してオンライン授業を出席扱いにするかどうかの議論もあり、大字会長としては人と直接会い共通の経験をすることが重要であると述べていた。

 いじめ防止対策に関する関係府省連絡会議において、いじめの防止対策の教科に向けて14の検討項目が示された。年末年始に対応すべきことや年明けに検討することなどを示している。

(関係団体 2022-12-27付)

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