道教委　生理用品を先行配置　道立１１校をモデル校に　次年度検討へ成果・課題分析

（道・道教委 2023-01-11付）

　道教委は学校における生理用品の先行配置モデル事業を開始した。学校規模の異なる道立高校と特別支援学校計１１校をモデル校に指定し、１月中旬から誰もが非対面で受け取ることができる生理用品をトイレ等に配置する。各モデル校の使用状況や教職員の意見を集約するほか、オンラインによるアンケートを通して生徒の声を集めて成果や課題を分析し、５年度における効果的な取組の在り方を検討する。

　これまでも一部の道立学校では、ＮＰＯ団体などの寄付によってトイレに生理用品を設置しており、生徒や保護者から好意的な受け止めが寄せられている。学校における生理用品の先行配置モデル事業は、経済的な理由や急きょ必要となった場合に備え、全ての子どもたちの心身の健康の維持と安心して学校生活を送ることができる環境を整備することをねらいとしている。

　実施期間は冬季休業明けとなる１月中旬から１ヵ月程度。

　各モデル校では生徒が利用する女子トイレの共用部分に２種類の生理用品と収納箱を設置する。生徒が使いやすい環境となるようトイレの個室や非対面で渡せるトイレ以外の場所も可能とする。

　保健室でもこれまでと同様に生理用品を提供し、心身の健康上の不安や悩みを相談できることをあらためて伝える。取組の趣旨を理解してもらえるよう、リーフレットの提示やメールで生徒に周知するほか、必要に応じて保護者にも周知を図る。

　各モデル校は、生理用品の利用実績や生徒の状況、教職員や学校の意見を道教委に報告する。道教委においては生徒へのアンケート調査をオンラインで実施し、５年度の道立学校の生理用品の配置に向けた参考とする。

　モデル校はつぎのとおり。

▼道立高校

▽札幌南▽札幌丘珠▽札幌東豊▽札幌琴似工業▽苫小牧東▽厚真▽函館西▽旭川農業▽北見商業▽厚岸翔洋

▼道立特別支援学校

▽札幌あいの里高等支援

(道・道教委 2023-01-11付)