【解説】児童生徒の平均タイピング速度

（国 2023-01-11付）

　文部科学省の児童生徒の情報活用能力の把握に関する調査研究（３年度速報結果）によると、キーボードによる文字入力の１分間の平均は小学校の第５学年が１５・８文字、中学校の第２学年が２３・０文字、高校の第２学年が２８・４文字だったことが分かった。ワープロ検定２級（１０分間で５００文字以上）に相当する５０文字以上となった割合は小学校が０・８％、中学校が２・２％、高校が５・１％と一定程度存在している。

　調査は全国の国公私立学校の児童生徒１万４２１９人を対象に４年１、２月に実施した。

　情報活用能力は①基本的な操作②問題解決・探究における情報活用③プログラミング④情報モラル・セキュリティ―の回答を得点化し９段階で分類した。小学校で最も多かった分布は「指示に従ってアプリケーションを選択・操作」「複数のページの情報の集約」を身に付けているレベル「４」で２５・８％。

　中学校で最も多かったのはレベル「５」の２４・９％で「クラウド上の編集権限の設定」「目的に応じた情報の図・表・グラフ化」が可能。高校はレベル「６」の２１・９％で「目的に応じたアプリケーションの選択・操作」「肖像権、著作権の権利や守る方法の理解」などを身に付けている。

　最高レベルの「９」は小学校が０・１％、中学校が１・９％、高校が９・７％。校種が上がるにつれて得点が高くなる傾向がある。

　クロス分析の結果「学校以外の場所でインターネットを使って情報収集する」「作品や情報に権利があることを考えて大切する」「不正アクセスや情報の不正取得に関わらない」の質問に肯定的に回答する児童生徒ほど問題調査の平均得点が高い傾向にある。

(国 2023-01-11付)