再編整備留保の集中取組期間　必要に応じ見直し検討　高校づくり指針改定案で修正

（道・道教委 2023-02-27付）

　道教委はこれからの高校づくりに関する指針改定案をまとめた。素案からの主な変更点をみると、地域連携特例校の名称を「地域連携校」に改称するほか、高校の再編整備を留保する「集中取組期間」の文言を修正。高校の特色化・魅力化の取組や効果に大きな変動がある場合、必要に応じて集中取組期間の見直しを検討する方針を示した。議会議論を経て内容を調整・検討し、３月の教育委員会会議で決定する。

　これからの高校づくりに関する指針は、高校を取り巻く環境の変化に対応し、未来を担う人材を育む機能向上を図るため、高校づくりの基本的な考え方と具体的施策を示すもの。８年度の配置計画から適用するが、実施可能な施策に関しては５年度から実施する。

　パブリックコメントや各管内で実施した「意見を聞く会」、関係団体への意見照会をもとに昨年９月に公表した改定版素案を修正した。

　主な変更点をみると「高校の存続があたかも特例的、かつ時限的に認められているかのような印象を抱かせ、入学者確保対策にも影響を及ぼす」との意見があったことから、地域連携特例校の名称を地域連携校へと改称する。

　また、昨年１２月に道産業教育審議会がまとめた答申「新時代に対応した資質・能力を育成する本道産業の在り方について」に基づき職業学科に関する文言を一部修正しており、地域を支える最先端の職業人材の育成に向けて「ＩＣＴの活用による教育活動の充実」「大学や地域の産業界との連携・協働」を進める方針を明記した。

　新たな指針では、５月１日現在の第１学年の在籍者数が２年連続で２０人未満となった場合、地域と連携して高校の特色化や魅力化、入学者確保に取り組むことで再編整備を留保する「集中取組期間」を設定している。

　期間は「高校の教育機能の維持向上に向けた具体的取組とその効果を勘案した一定の期間」としているが、改定案では取組の内容や効果に変動がある場合に必要に応じて期間の見直しを検討する方針を明記した。

　これによって、地域の状況に応じて期間の延長または短縮が選択肢に含まれることとなる。

(道・道教委 2023-02-27付)