【解説】令和4年 子どもに対する前兆事案
(解説 2023-03-13付)

 声かけ行為やつきまといなど子どもに対する前兆事案の4年認知件数は348件となり、平成29年の1054件から3分の1にまで減少していることが道警の調査で分かった。発生場所は道路(歩道)上が7割、発生時間は子どもの下校時間帯である午後2時~4時台の発生が多い傾向にある。

 前兆事案の内容をみると、「声かけ」が全体の31・6%と最も多く、「つきまとい」19・0%、「痴漢・身体接触」14・9%、「容姿の撮影」13・2%、「身体露出」10・9%、「のぞき」4・9%と続いた。

 発生時間帯は「午後3時台」が23・3%、「午後2時台」が19・0%、「午後4時台」が15・5%。

 発生場所は道路(歩道)上が71・3%を占める。

 発生時の子どもの状況は「登下校時」が49・7%、「遊戯中」が18・4%、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が14・9%、「その他」が17・0%となった。

 子どもへの前兆事案は都市部に限らず全道各地で発生しており、ことし1~2月末にかけては前年同期と比べ11件増の48件となっている。

 道警は前兆事案の段階から警戒することが重要とし、前兆事案の発生状況を地域安全情報メール配信システム「ほくとくん防犯メール」、ツイッターやヤフー防災速報などで発信している。

 平成29年から実施している小・中学校の校内放送を活用した非行防止教室では、不審者からの犯罪被害防止をテーマとする放送教材「いかのおすし」「不審者の声かけの3つのパターン」「一人の時が狙われる」を用意。休み時間など10分程度の短時間で全校児童生徒に指導できるほか、児童生徒と警察官がやりとりすることで興味・関心を高めるなどのメリットがあるとして、活用を呼びかけている。

(解説 2023-03-13付)

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