【解説】ＩＣＴやＡＬＴ　効果的活用を

（解説 2023-05-19付）

　英検３級相当以上の英語力を有する札幌市を除く道内中学３年生の割合は、平成２８年度が２６・９％、２９年度が３２・８％、３０年度が３０・０％、３１年度が３６・５％、令和３年度が４７・４％、４年度が４４・３％となった。道教委は今回の結果を真摯に受け止め、生徒の英語力向上に努めていくとしている。

　都道府県・政令指定都市別にみると最も高かったのは福井県の８６・４％、低かったのは島根県の３４・１％で５０ポイント以上の差があった。英検準２級相当以上の英語力を有する高校生の全国平均は４８・７％でこちらも福井県が６０・８％と最も高い。

　ＡＬＴの活用人数は１万９２５１人で９９８人減少。校種が上がるにつれてＡＬＴが参画する授業時数の割合が低下する傾向にあることが分かった。

　言語活動の時間を１０とした場合の話す時間の割合は、小学校が６・５９、中学校が４・９９、高校の１学年が４・８２となっている。

　文部科学省は今回の調査結果を分析した結果、「生徒の言語活動の割合」「英語教師の英語力や発話の割合」「ＩＣＴの活用（発表・話すことにおけるやりとりをする活動）」などが英語力に影響を与えていると指摘。さらに、英検２級レベル相当以上の英語力を有する生徒の割合が高い高校において、ＩＣＴを活用した言語活動やＡＬＴによる授業外の活動を行っている学校の割合が高いとしている。

　このため「“生徒の英語による言語活動の増加”“言語活動におけるＩＣＴやＡＬＴの効果的な活用”“教師の英語力向上や積極的な英語の使用”が生徒の英語力の向上に必要」と分析している。今後、５年度全国学力・学習状況調査の結果等と併せ教育委員会や学校等の取組と生徒の英語力の関係の分析を進める。

(解説 2023-05-19付)