【解説】就職率3年ぶり上昇 97%に(解説 2023-05-29付)
文部科学省、厚生労働省は5年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)をまとめた。大学卒業者の就職率は前年同期と比べ1・5ポイント上昇して97・3%と3年ぶりに上昇。うち北海道・東北地区においては1・4ポイント上昇し94・8%。コロナ前の水準に届かなかったものの回復の兆しを見せた。
設置者や地域を考慮した抽出調査で全国の国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校、短期大学20校、高等専門学校10校、専修学校(専門課程)20校の学生6250人を対象に調査した。
就職内定率は国公立大が1・3ポイント上昇し97・4%、私立大が1・6ポイント上昇し97・2%、短大が0・3ポイント上昇し98・1%、高専が0・1ポイント上昇し99・2%、専修学校(専門課程)が1・0ポイント上昇し95・7%といずれも上昇。
大学生の就職率は、リーマンショックに起因する「就職氷河期」と言われた平成22年度卒の91・0%から上昇傾向にあったが2・3年度に下降。4年度は97・3%と上昇に転じた。男女別では男子が2・7ポイント上昇し97・3%、女子が0・2ポイント上昇し97・3%、文系・理系別では文系が1・7ポイント上昇し97・1%、理系は0・7ポイント上昇し98・1%となった。
地域別では、中国・四国地区(98・6%)、関東地区(98・4%)、近畿地区(97・6%)、九州地区(96・2%)、中部地区(95・4%)、北海道・東北地区(94・8%)の順に高い。前年度との比較では中国・四国地区が6・4ポイントと大きく上昇。北海道・東北地区でも大きく下降した3年度から上昇に転じた。
文科省と厚労省は、大学等の就職相談員と新卒応援ハローワークの就職支援ナビゲーターとの連携による新卒者等の就職支援を行っており、引き続き関係府省と連携して新卒者等の雇用施策の推進に努める。
(解説 2023-05-29付)
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