【解説】高卒者就職率過去最高９８・１％

（解説 2023-06-06付）

　道教委は札幌市を含む道内公立高校における５年３月卒業者の就職決定状況をまとめた。就職率は前年と比べて１・０ポイント上昇し９８・１％となり、平成２９年３月卒、令和２年３月卒と並んで過去１０年間最も高い数値となった。進学率の向上などによって就職希望者の割合は下降傾向にあり、４年前と比べ５・１ポイント下降し２０・６％となっている。

　就職希望者数は前年度比６５３人減の５５４３人。このうち３７４７人が高校が所在する管内、１４７０人が他の管内、３２６人が道外における就職を希望している。

　就職者数は５８９人減の５４３８人。学科別にみると、普通科が４０・７７％、職業学科が５２・９％、その他の学科が６・４％となっている。

　卒業者に占める就業者の割合は２０・６％で、平成３１年３月卒の２５・７％から下降傾向にある。

　就職者数を職業分類別にみると「事務」が１１０４人、「生産工程」が９６６人、「専門的・技術的」が６５９人、「保安」が５２１人、「販売」が４８９人などと続く。多くの分類で減少しており、特に生産工程が前年度比１６・４％、事務が１２・０％と大きく減少。「輸送・機械運転」のみ１２人増の１４２人と増加に転じた。

　道教委は生徒の進路指導や面接相談のほか、インターンシップ受け入れ企業や求人開拓などを担う「キャリアプランニングスーパーバイザー」を全ての教育局に設置しており、５年度は定期的に情報交換を行う機会を設けてキャリアカウンセリングや企業との連携方策などへの理解を深める。さらに、ＩＣＴを活用してオンラインでの情報交換を定期的に実施することでキャリアカウンセリングや企業との連携方策について理解を深め、取組の充実を図る方針だ。

(解説 2023-06-06付)