道教委　５年度教育行政執行方針　可能性引き出す教育を　ＩＣＴ活用へ支援体制強化

（道・道教委 2023-06-23付）

本道教育の発展に向けて決意を示す倉本教育長

　道教委の倉本博史教育長は２２日、２定道議会の開会に当たり５年度教育行政執行方針を説明した。重点政策として「子ども一人ひとりの可能性を引き出す教育の推進」など３点を挙げ「全ての人が生涯にわたり学び続ける意欲を持ち、特色と魅力にあふれる教育を実現できるよう、本道教育の発展に全力で取り組む」と決意を示した。

　倉本教育長は５年度の重点政策として「子どもたち一人ひとりの可能性を引き出す教育の推進」「学びの機会を保障し質を高める環境の確立」「地域と歩む持続可能な教育の実現」の３点を挙げ、幼児教育段階では小学校との円滑な接続に向けた取組の充実や、幼児期からの学びの基盤づくりを推進するとした。

　義務教育ではＩＣＴを活用した「個別最適な学び」と「協働的な学び」の実現を図るとともに、少人数学級編制の拡大や小学校高学年における教科担任制を推進。ＳＤＧｓ達成に向けた分野横断的な教育活動を進める考えも示した。

　高校教育では、小・中学校の学びの成果・課題を踏まえた授業づくりを促す考えを示し、学校の活性化や特色ある教育活動を支援するクラウドファンディング事業に着手。

　特別支援教育においては教員の専門性向上に向けた取組を進め、管理職・特別支援教育コーディネーターを中心とした校内支援体制の充実や教育環境の整備に取り組むとした。

　ＩＣＴ関連のさらなる活用を図る重要性に触れ、授業づくりやオンライン学習の支援、学校の支援体制を強化すると説明。

　いじめ対応では積極的な認知による「いじめ見逃しゼロ」と組織的対応によって早期の発見・対応を徹底するほか、ＳＮＳを活用したチャット相談など相談体制の充実を図るとした。

　部活動の地域移行に向けては、人材バンクの活用やアドバイザーの派遣など市町村の取組を支援すると説明。

　また、地域と共に将来を見据えた高校づくりを考える仕組みの構築に取り組む考えを示した。

(道・道教委 2023-06-23付)