道教委　近美リニューアル構想案　施設整備方法を検討へ　中間報告　軽微な文言整理

（道・道教委 2023-06-26付）

　道教委は、道立近代美術館リニューアル基本構想（中間報告）の案をまとめた。検討会議の有識者や、３、４月に実施したパブリックコメントの意見をもとに、ふり仮名や西暦の追記、正式な法律の名称に修正するなど、軽微な文言整理を実施。今後、整備方法の選択に当たり、合理性・客観性を確保できる評価方法を検討するほか、同中間報告を活用して施設整備方法の検討を進める。

　道教委は、老朽化する同館のリニューアルを視野に、今後の施設整備や役割等に関する方針を検討するため、４年１月に「これからの道立近代美術館検討会議」を設置。これまでの美術館活動の検証や今後求められる使命、役割などについて有識者や道民から意見を聞きながら検討してきた。

　ことし２月には、同基本構想の素案を公表。３月９日～４月８日の期間でパブリックコメントを実施し、有識者会議による協議を経て案を作成した。

　パブリックコメントの意見をみると、区分「現状と課題」において「写真・映像作品の収蔵を新たな柱に据えてほしい」「専門性に合わせた学芸員を適切に配置してほしい」「改築等を待たず、トイレの改装や案内サイン、ショップなどを充実させてほしい」などの要望が寄せられた。

　区分「目指す姿」では「観光客を含めた交流の場、子どもたちを含めた多くの人が芸術に親しめる身近な場所を目指してほしい」「デジタルミュージアムの充実とともに、作品に関連する情報の入手や訪問するたびに新たな発見がある仕組みが必要」などの意見も。

　このほか「美術館を別の場所に移すのではなく、今の建物を改装して引き続き利用してほしい」「近代美術館は道民にとって大切な知的財産。郷土の誇りと思える美術館であることを切に願っている」などの声が寄せられた。

　素案からの主な変更点をみると、ふり仮名や西暦を追記したほか、正式な法律の名称へ修正するなど、軽微な文言整理を行った。

　道教委では今後、同中間報告を活用し、施設整備の方法などを検討していく。

(道・道教委 2023-06-26付)