【解説】丸刈り減 高校野球に変化
(解説 2023-07-13付)

 日本高野連の調査によると、部員の髪型を「丸刈り」と取り決めている監督の割合は26%で、5年前の76%から大幅に下降していることが分かった。部活動の指導を休める日が少ないなど過酷な超過勤務の状況も課題となっており、11日の記者会見で永岡桂子文部科学大臣は、国のガイドラインを踏まえた適切な部活動休養日の設定を促していく考えを示した。

 日本高野連の5年度硬式の部の加盟校数は前年度比29校減の3818校となり16年連続で減少。部員数は2902人減の12万8357人で9年連続の減少となったが、学年別にみると1年生部員が2年連続で増加している。

 部員数が最も多い都道府県は東京都で、愛知県、神奈川県と続く。部員数が前年度から減少した都道府県は山梨、石川、鳥取、佐賀、鹿児島を除く42都道府県で、減少人数が最も多かったのは沖縄県、北海道、千葉県と続く。

 高校野球実態調査は5年ごとに実施。6月に発表した調査結果では、髪型を丸刈りと決めている監督の割合は26%。部員の髪型を長髪でも可とする監督の割合は59%で、前回調査の14%から大幅に上昇した。1ヵ月の平均的な休みを「無休」と回答した割合は18%。

 永岡大臣は、高校野球における頭髪等のルールに関し「時代の変化や地域の状況を踏まえ、各学校で適切に判断すべきものと考えている」と表明。国のガイドラインで設定する部活動休養日は、高校段階の部活動についても原則適用することから、監督に従事する指導者が適切な休養日を設定することが重要とし「勤務状況の改善の観点に加え、成長期にある生徒がバランスの取れた生活を送ることができるよう、各学校においてガイドラインを踏まえた適切な休業日の設定を促していきたい」と述べた。

(解説 2023-07-13付)

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