校長会長インタビュー 第9回 無限の工夫する力最大限発揮(関係団体 2023-07-21付)
大橋宏朗会長
―就任に当たっての抱負
渡島小中学校長会は小・中学校長会が統合してからことしで設立46年目を迎え、渡島管内教育を支えてきた歴史のある校長会である。また、時々の教育課題解決に向けて歴代校長会長が手腕を発揮され成果を収めてきた。このバトンを受け継ぎ、大変身の引き締まる思いである。
現在56人の校長が会員となり、多様な教育課題を真正面から受け止めて、その解決に向けて新たな解や協議から納得解を生み出し、予測不可能な時代を生き抜く子どもたちを育む教育活動につなげている。本会の最大の資源は、会員における新たな解を生み出す多様な個の力であり、それらの融合である。特に本年度は道小学校長会教育研究渡島・北斗大会の主管校長会として4年ぶりの完全参集による研究大会を運営する。今までとは違う運営方式を創り上げながらも、成果の最大化につなげていきたい。
―管内教育の特色
渡島管内には、小学校36校、中学校18校、小中併置校1校、そして義務教育学校1校の計56校があり、前年度より1校減少している。小学校の半数が複式校であり、また中学校が1校の町が10市町のうち5町となっている。今後も児童生徒の減少に伴い統廃合が進み、学校数の減少が予想されている。このような状況から、各市町では小中の連携を教育施策の中心とするところは多い。また、将来の学校の姿を見定めて、義務教育学校の新設を検討している町も出ている。
―管内教育の課題と対応
本会では、校長の職能向上と管内教育の充実・発展を図るために「後継者育成に向けた取組強化」「働き方改革の一層の推進」「第66回道小学校長会教育研究渡島・北斗大会の準備・運営」「研修活動の推進」と4点を運営方針にし、組織の総力を結集した取組を進めていくこととした。
特に「後継者育成の取組強化」においては喫緊の課題と捉え、関係機関と連携した具体的な取組を本会一丸となって進めている。
―アフターコロナへの対応
活動の重点を「新しい時代を担う渡島小中学校の学校経営」と「時代の動向に合わせ、迅速な情報交流や協働の研修」とし、各学校での教育活動が単にコロナ禍前に戻すのではなく、本当に必要な活動かどうかを見定めた上で、コロナ禍で身に付けた手段を教育効果の最大化につなげていくことを目指している。また、本会の推進においてもICTを有効活用し、各種会議のウェブ開催や資料のクラウド化などを進めている。本年度は全会員によるウェブ研修会で、全体会や分科会に分かれての新たな研修方式を取り入れている。
―教育信条
「時間は有限、工夫は無限」。限られた時間の中で、全ての教育活動が児童生徒の資質や能力の育成につながり、推進する教職員にとっても有意義になるためのアイデアを出し合うことを信条としている。これを学校経営の根幹に据えることはもちろんであるが、自身の職務遂行における基盤としても捉えている。
答えのない課題に対して、進むべき道筋を立てるためにもわれわれ教職員にある「工夫する力」を教育資源と捉え、それらを最大限発揮し活用していく。
渡島小中学校長会会長 大橋 宏朗 氏
昭和61年東北学院大卒。同年八雲町立八雲中、平成5年上磯町立上磯中教諭、14年アメリカ合衆国コロンバス日本語補習校教頭(文科省派遣)、18年八雲町立熊石第一中教頭、21年森町立森中教頭、25年長万部町立長万部中校長、28年八雲町立八雲中校長、30年北斗市立浜分中校長、令和4年七飯町立大沼岳陽校長。
昭和38年8月31日生まれ、59歳。余市町出身。
(関係団体 2023-07-21付)
その他の記事( 関係団体)
道町村教委連が市町村教育委員研 山﨑会長 学び続ける姿勢を 約650人 多様な性理解など研鑚
道町村教育委員会連合会(道町村教委連、会長・山﨑佳標津町教委教育長)は21日、ホテルライフォート札幌で第58回道市町村教育委員研修会を開いた。にじいろほっかいどうの真田陽氏が「教育現場にお...(2023-07-24) 全て読む
校長会長インタビュー 第10回 檜山校長会会長 谷口光伸氏 子の成長する姿から信頼を
―会長就任に当たっての抱負 本年度、檜山校長会の会長という大役を仰せつかり、重責を担うことになり身の引き締まる思いでいる。 本会は昭和23年の結成から75年間、管内教育の充実・発展の...(2023-07-24) 全て読む
道社教委員連絡協が第43回研修会 納得できる対応策を 活力ある地域づくりへ講話等
道社会教育委員連絡協議会(岩野真志会長)は13日から2日間、札幌市内のかでる2・7で第43回道市町村社会教育委員長等研修会を開催した=写真=。テーマは「安全・安心なまちづくりと社会教育委員...(2023-07-21) 全て読む
道公立学校事務職員協 定期総会 8月に第75回研究大会 役員改選 大平会長ら再任
道公立学校事務職員協会(大平貢弘会長)の第76回定期総会がこのほど、オンラインで開かれた。8月にオンラインで第75回研究大会を開催することなどを盛り込んだ事業計画を決定した。また、6年度か...(2023-07-21) 全て読む
北中英研 5年度総会 10月4日に研究大会 役員改選 木村会長を再任
道中学校英語教育研究会(北中英研)は7日、オンラインで5年度総会を開いた。第7回道中学校英語教育研究大会兼第10回札幌市中学校英語教育研究大会や第65回道小学校・中学校・高校英語教育研究大...(2023-07-21) 全て読む
十勝管内道立校事務機能検討協 支援室と学校連携強化へ 管理職など3部会で取組協議
【帯広発】5年度第1回十勝管内道立学校事務機能強化検討協議会が6月中旬、十勝総合振興局で開かれた。十勝教育局道立学校運営支援室、管内道立学校事務職員の計20人が出席。管内各校の事務機能の強...(2023-07-20) 全て読む
全日本盲学校教育研究会など 27日から道大会開催 新しい時代の創り手育む
第98回全日本盲学校教育研究大会・北海道大会が27日から2日間にわたり、札幌視覚支援学校で開催される。主催は全日本盲学校教育研究会と全国盲学校長会。研究主題「新しい時代の創り手を育む~持続...(2023-07-20) 全て読む
校長会長インタビュー 第8回 学校経営支える校長会目指して
―就任に当たっての抱負 黒船で浦賀に来航したペリーも立ち寄った歴史ある、異国情緒あふれる街、函館。歴史的、文化的、地理的にも特徴を持ち「住みたい街」アンケートでは毎年、上位に選ばれている...(2023-07-20) 全て読む
道高校長協会等文教施策要望 教職員加配 弾力的運用・拡充を 老朽校舎・寄宿舎整備の推進も
道高校長協会(宮澤一会長)、道高校教頭・副校長会(成田豪会長)、道公立学校事務長会(岩間淳会長)は13日、道教委に対して6年度文教施策に関する要望書を提出した。重点要望では、個別最適な学び...(2023-07-19) 全て読む
校長会長インタビュー 第7回 「力まず怯まず」子に向き合う
―会長就任に当たっての抱負 本年度、伝統ある函館市小学校長会の会長という重責を担わせていただくことになり身の引き締まる思いである。4年度の本会会誌「教育春秋」の表紙に「絆」という文字があ...(2023-07-19) 全て読む