校長会長インタビュー 第10回 檜山校長会会長 谷口光伸氏 子の成長する姿から信頼を(関係団体 2023-07-24付)
校長会インタビュー・谷口檜山校長会会長
―会長就任に当たっての抱負
本年度、檜山校長会の会長という大役を仰せつかり、重責を担うことになり身の引き締まる思いでいる。
本会は昭和23年の結成から75年間、管内教育の充実・発展のために研究と実践を積み重ねるとともに、教育条件の整備・充実などに努めてきた。
約3年間のコロナ禍による活動制限を経て、本会の使命である公教育の質の向上を目指すとともに何をどう再生・復活し、新時代へと引き継いでいくのかを思うと、あらためて先達の築き上げてきた功績と後輩へつなぐべき伝統の重さを実感している。
今、様々な教育を取り巻く課題が押し寄せているが、会員27人という小さな組織の強みを生かし、情報共有と連携・協働を大切にした運営によって時代の要請に応え、保護者・地域、関係機関から信頼される学校経営のため実践と研修を進める。
また、これまでの経験を生かし国や道の情勢の把握に努め、地元檜山に還元することで、会員の職能向上に寄与したい。
―管内の教育の特色
本年度の学校数は、管内7町で小学校17校、中学校10校の計27校。その中で、6割強の小学校が複式学級を有している。また5町は1町1中学校である。このような地において、各校では地域と連携し、地域の産業や生活の営みを教育活動の素材としたふるさと教育に取り組み、地域と共にある学校経営を推進している。
また、今日的な学校課題である学力・体力の向上に向けては、校長間が連携し一体感のある取組を推進している。その結果、全国学力・学習状況調査や全国体力・運動能力、運動習慣等調査では、ここ数年全国平均を上回る成果を示した。
―管内の教育の課題と対応
本会は、今日的な教育課題解決のために「ふるさと檜山に誇りをもち、自己実現に向けて未来を切り拓く児童生徒」を育む学校経営の在り方を究明し、保護者や地域住民の負託と信頼に応える学校経営を推進している。
本年度の重点的な取組は「生きる力を育む適切な教育課程の編成・実施・評価・改善」「教職員の資質・能力の総合的な向上」「組織活動の活性化と充実」「防災教育と健康安全教育の充実」の4点である。
校長は、自らの職責を自覚し、リーダーシップを発揮して業務の明確化、適正化や組織運営体制を見直すなど「働き方改革」を推進するとともに、これまで築き上げてきた取組の意義を踏まえながら学校組織の活性化と活力ある学校づくりのために教職員の資質・能力の向上に努め、教育改革と人材育成を成し遂げることが大切であると考えている。
―アフターコロナへの対応
本会では、新型コロナウイルス感染症の中にあっても「子どもたちの学びを止めない」を合言葉に、感染防止に最大限努めながら、学校生活の中で何ができるのか管内7町の対応を調査・集約して情報提供を図り、ICT活用の交流を進めることで学校経営を支えてきた。
本年度は檜山管内教育委員会連絡協議会教育長部会のご理解をいただきながら、自らの職能向上と教育課題解決に向けて、教育研究せたな大会の開催と充実に向け準備を進めている。
―教育信条
学校はいかなる時代であっても子どもたちが未来に夢と希望を抱き続ける場でなければならない。また、同時に学校は子どもたちが何度間違えてもやり直すことができる場でなければならない。
子どもたちには「ねばり強く、最後まであきらめない」を合言葉として伝えている。教職員には、子どもたちに、面白そうだな…楽しそうだな…やってみようかなというやる気と、できた…頑張れた、諦めないで良かったという達成感、成就感、満足感を育んでいきたいと伝えている。その過程を積極的に保護者・地域、行政・関係機関に公開し、地域と共に歩み、子どもの成長する姿から学校に対する信頼を得たい。
昭和62年道教育大函館分校卒、同年江差町立南が丘小採用。平成15年大成町立平田内小教頭、18年上ノ国町立滝沢小教頭、20年江差町立南が丘小教頭、23年奧尻町立青苗小校長、26年今金町立今金小校長、29年函館市立北昭和小校長、令和2年乙部町立乙部小校長、4年江差町立江差小校長。
昭和38年8月20日生まれ、59歳。八雲町出身。
(関係団体 2023-07-24付)
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