飲酒運転根絶の日決起大会 官民一体で機運醸成 札西高演劇部が寸劇 危険性訴える  
(関係団体 2023-07-25付)

飲酒運転根絶決起大会
飲酒運転根絶決起大会

 交通安全対策七者連絡会議は13日、5年度「飲酒運転根絶の日」決起大会を開催した。鈴木直道知事や鈴木信弘道警察本部長、冨原亮道議会議長らが参加。道交通事故被害者の会の髙石洋子氏の講演と札幌西高校(藤村誠校長)の演劇部の演劇を通して、飲酒運転の危険性を訴えた。

 同連絡会議は、道と道警、道教委、札幌市、道交通安全推進委員会、道交通安全協会、道安全運転管理者協会で構成。交通事故のない安全で安心な北海道を目指し、官民一体となって交通安全のための啓発活動を行っている。

 この日は、7月13日の「飲酒運転根絶の日」を広く道民に周知するとともに、道民一人ひとりに飲酒運転の根絶に向けて「飲酒運転をしない、させない、許さない、そして見逃さない」を合言葉に、北海道から飲酒運転をなくしていくという強い思いを共有することを目的に決起大会を開催した。

 はじめに、鈴木知事があいさつ。北海道の飲酒運転事故の割合は全国で見ても高い水準にあるとした上で「飲酒運転を見逃さないという目を持って過ごしてほしい。引き続きの理解と協力を」と要請した。

 鈴木道警本部長は「飲酒運転は減少傾向にあるものの事故の発生状況は過去と比較してもほぼ同水準」と話し「コロナが5類に移ったことで飲酒の機会が増える見込みがある。根絶に向けた取組の手を緩める訳にはいかない」と決意を新たにした。

 冨原道議会議長は「道議会としても、各関係機関との緊密な連携の元に、道から飲酒運転根絶に向けた取組を積極的に推進していきたい」と話した。

 続いて、交通事故被害者の会の髙石氏が「悲劇をなくすために」をテーマに講演。髙石氏は約20年前、高校1年生の息子を飲酒運転による交通事故で亡くした。裁判を行うものの被疑者は、いわゆる「逃げ得」で見合った刑期を言い渡されなかった。当時、ひき逃げをすると、ひき逃げをせずに救急車などを呼んだ場合よりも、罪が軽くなっていた。

 髙石氏は、息子の友人らを含めた協力者と署名活動などを行い「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」の創設に尽力。講演では、残された遺族の心が狂わせられる様子やひき逃げ犯への恨み、10年をかけて法律創設へ取り組んできたことについて語った。

 その後、札幌西高の演劇部が飲酒運転根絶啓発に向け、「心の放課後」と題して演劇。道警と同校が協同で制作した。運転免許を持たず、お酒を飲むことのできない高校生が、飲酒運転について考えて発信することで、飲酒運転での事故抑止を図る。

 演劇は、部員3人で実施。授業の探究活動で飲酒運転根絶に向けて演劇を行うという内容だ。そのうちの1人の姉が飲酒運転で事故を起こしてしまう。姉が事故を起こす前は、飲酒運転など想像がつかないと笑っていた3人。交通事故の関係者となってしまったことによる、飲酒運転への考え方の変化や姉が事故を起こしてしまったことへの葛藤を描いた。

(関係団体 2023-07-25付)

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