道Ｐ連、十勝管内Ｐ連が研究大会　まずは自分を幸せに　立命館慶祥小・田中理事長講演

（関係団体 2023-07-26付）

　【帯広発】第６９回十勝管内ＰＴＡ研究大会陸別大会、子どもの望ましい生活習慣・学習習慣定着研修会兼陸別町ＰＴＡ研修会・教育講演会が１７日、陸別町タウンホールで開かれた。来賓を含め管内から２５０人を超える関係者が参加。田中学園立命館慶祥小学校理事長の田中賢介氏による講演等を通して、ＰＴＡ活動の活性化に向けて研鑚を積んだ。

　大会テーマ「十勝の教育風土に根ざした、人間性豊かな子どもを育てるＰＴＡ活動を推進しよう」のもと、社会の変化に対応するＰＴＡ活動の在り方、学校・家庭・地域社会の望ましい連携の在り方について探究し、ＰＴＡ活動の活性化を図ることが目的。道ＰＴＡ連合会、十勝管内ＰＴＡ連合会が共催した。

　管内ＰＴＡ連合会の桒原利全会長は開会に当たり、４年ぶりとなる対面開催を喜び「アフターコロナにおけるＰＴＡ活動、子育てをする親にとっての学習の一助として、様々な情報を得る場につながれば」と期待を寄せた。

　十勝教育局の新山知邦局長は「家庭環境の変化に伴い、子どもの社会性等を育むため、地域で家庭教育を支えることが求められている」とし、学校・家庭・地域が一体となった教育推進の大切さを呼びかけた。

　続いて、十勝局社会教育指導班の皆川敬太指導主事が情報提供。全国学力・学習状況調査の結果分析をもとに、子どもの望ましい生活習慣や学習習慣の定着に向けた取組の重要性を説いた。

　講演会では、田中学園立命館慶祥小理事長の田中氏が登壇した。

　プロ野球選手として活躍した時代を振り返り、メジャーリーグ進出時に訪問したベネズエラで貧困や犯罪の多さに驚き「教育が人生に大きな影響を与える」と実感したことを説いた。現役を退いた元年度、「北海道日本ハムファイターズがさらに愛されること」「道内の子どもたちの力になること」と２つの目標を設定。同球団のスペシャルアドバイザーを務めると同時に、学校法人を立ち上げ、４年度に田中学園立命館慶祥小を開校した経緯に触れた。

　４児を育てる保護者として「子どもの幸せは、親や教員の幸せ」と説いた。少年野球を例に「保護者が子どもの熱量を上回ると、物事への興味・関心、考える力、調整力が育ちづらい」と示唆。期待のハードルを下げ、比較せずに子どもと関わる大切さに触れ「子どもの幸せを願うなら、まずは自分を幸せに」と呼びかけた。

(関係団体 2023-07-26付)