部活動地域移行へ十勝管内２町村　池田町教委　検討協初会合　現状把握し課題整理を　少年団や高校との連携視野

（市町村 2023-07-21付）

池田町・部活動地域移行検討協議会

　【帯広発】池田町教委は、学校部活動地域移行検討協議会を設置した。１０日に第１回会合を開き、国の動向および町の現状を委員１３人と共有。加賀学教育長は、町の現状を把握した上で課題を整理する必要性を伝え、委員と活発な意見交換を図った。

　町立池田中学校は現在、運動部６部、文化部２部の計８部を設置。生徒数１０１人のうち加入率は７４％。未入部の生徒は管内のスポーツクラブやクラブチームなどに通っている。女子バスケットボール部、野球部、サッカー部は近隣町の中学校と大会時に合同チームを編成。また、教員数および生徒数の減少を受け、今夏でソフトテニス部、美術部を廃部する。

　町教委は、少子高齢化が進展する中で、子どもたちがスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむことができる機会の確保を目指し、学校部活動地域移行検討協議会を設置。運動系および文化系の部活動顧問を務める教員を含む小・中学校教職員、体育協会や少年団本部、社会教育委員、スポーツ推進員ら計１３人を委員に委嘱した。

　１０日の初会合で、加賀教育長は「体力や技能の向上、自己肯定感や責任感、連帯感を育むなど、教育的意義を有している学校部活動の今後の在り方について検討することが喫緊の課題」と強調。「まずは全体像をつかみ、町の現状を把握した上で、しっかりと課題を整理していく必要がある」と述べた。

　続いて、町教委担当者が池田中の部活動の状況や、国が示したガイドライン等に関して共通理解を図った。

　委員からは「少年団と部活動が連携し、小学校から中学校まで一貫して、地域の中で活動を続けられる体制づくりが必要」「地域のスポーツ・文化団体から指導を受けるなど、できることから取り組んでみては」「競技によっては他地域との合同チームも見られ、広域的な指導体制も必要になるのでは」などの意見が上がり、活発に話し合いが進められた。

　検討協議会は年度内に計５回実施する予定。第２回会合は８月に開き、道教委の部活動の在り方検討支援アドバイザー派遣事業を活用して先進事例を学び、今後の方向性を検討する。

　また、少年団や高校との連携を視野に入れ、手始めに少年団における活動状況の調査を実施する見通し。

(市町村 2023-07-21付)