札幌中央中　中央幼園児と交流　幼児期の関わり方学ぶ　ごっこ遊びや読み聞かせ

（札幌市 2023-07-24付）

　札幌市立中央中学校（秀島起也校長）３年生は１２日、札幌市立中央幼稚園（山下幸子園長）を訪れ、幼児との触れ合い体験を実施した。幼児の発達を肌で感じる取組。生徒たちは、ごっこ遊びや読み聞かせなどで園児と交流しながら、幼児期における関わり方の大切さについて理解を深めた。

　技術・家庭科授業の一環で、幼児の発達や生活の特徴、子どもが育つ環境としての家族の役割を理解することを目的に、例年実施しているもの。２～４年度は、コロナ禍の影響で実施できておらず、今回は４年ぶり。

　３年生１６２人は、６月下旬から学級ごとに、同園を訪れた。

　４回ある交流の最終回となったこの日は、４組と６組の４２人が参加。生徒は事前に、子どもの発達や遊びの意義、幼児との関わり方を学習し、グループに分かれて担当する年齢（３～５歳）を決めた。

　園児たちが登園後、中央幼の橋本由貴主任が幼児との触れ合い方や注意事項を呼びかけた。各自、担当年齢の園児との触れ合い体験を開始した。

　屋外では、泥遊びや水かけ遊び、サッカーや鬼ごっこなど、元気いっぱいに体を動かした。生徒は全身に水や泥をかけられつつも、楽しい触れ合いに笑顔を見せた。室内では、折り紙遊びやダンゴムシの世話のほか、２０日に開催を予定している「わいわいちゅうおうまつり」に向けた出し物の準備に取り組んだ。段ボールや空き箱を使って手作りしているお化け屋敷やペットショップ、海賊をモチーフにした出し物などに協力。

　片づけ後は、絵本の読み聞かせを行った。生徒は、自ら選んだ絵本を手にして、園児を膝に乗せたり抱っこしたりとスキンシップを図った。園児の視線の高さに合わせることや理解しやすいようかみ砕いた表現を用いることなど、工夫を凝らした。

　橋本主任は、園児にとっては「家族以外の人と触れ合って、優しさや憧れが芽生えたいい機会」と述べた。中学生にとっては「日頃年下の子どもと触れ合うことがない生徒も、関わりの経験を重ねることができた」と話した。

　技術・家庭科を担当する半澤亮教諭は、今回の交流を振り返って「学校の勉強だけでは学べない意義を肌で感じてほしい」と締めくくった。

(札幌市 2023-07-24付)