【解説】道内4大学で理系学部拡充
(解説 2023-07-26付)

 文部科学省は、成長分野の人材育成に向け、理系学部の新設や拡充を支援する「大学・高専機能強化支援事業」の選考結果を発表した。全国111校、118件。道内からは北海道大学など4大学を選んだ。北大は「高度情報専門人材の確保に向けた機能強化」の支援メニューで、最長10年間で最大20億円の支援を受ける。来年度にも工学部情報エレクトロニクス学科の定員を50人増やす予定だ。

 4、5月に公募し、選定委員会が審査。原資は文科省が設立した基金の約3000億円で、大学改革支援・学位授与機構が実施主体となって助成する。

 高度情報専門人材確保のメニューは、情報分野の定員増などのため最長10年間で最大10億円まで支援。全国の大学と高専56校を選んだ。北大など7大学は、極めて高い効果が見込まれるハイレベル枠で倍額の20億円まで支援する。

 北大はアメリカやオーストラリアの大学と連携して指導体制を構築し、世界トップレベルの人材の輩出を目指す。独自構築した高度デジタル教育プログラムを、道内他大学や高専に横展開する。また、来年度、半導体やその新たな用途などを研究する人材を育成する情報エレクトロニクス学科の定員を、50人増やし230人にする計画。

 室蘭工業大学も高度情報専門人材の確保に向けた一般枠で選んだ。博士課程の情報電子工学系専攻に新コースの設置を目指す。

 「学部再編等による特定成長分野への転換等」の支援メニューは、全国67校、道内からは北海道科学大学(札幌)と旭川市立大学を選んだ。道科学大は7年度に工学部情報科学科を再編し、情報科学部を新設する。旭川市立大は、6年度にデザイン思考やデータサイエンスなどを教育の柱とする地域創造学部(定員100人)を新設する予定。

(解説 2023-07-26付)

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