管理職力量向上へCBTモデル 9月以降 実践校で検証開始 道教大 道教委の協力で開発(学校 2023-08-22付)
道教育大学は道教委との連携のもと、管理職の「ファシリテーション」の力量を高めるCBTプロトモデルの開発に着手した。様々な教育現場の実践課題や研修課題を事例とし、状況の分析や対応方策などをシミュレートすることで高めたい資質・能力の明確化、学校全体の教育活動や経営の状況の把握・検証・改善に役立てることがねらい。今後、実践校として依頼する道内の小・中学校において、9月以降に検証を開始する予定。
教育公務員特例法の改正に伴い、本年度から研修履歴を活用した対話に基づく受講奨励を行う新たな教員研修制度が開始となった。教員と管理職が対話を繰り返す中、教員の研修ニーズや今後伸ばす力、学校の役割などを踏まえ、必要な学びを主体的に行っていくことが求められている。
道教育大は4年度から管理職の対話型の教員研修のプロセスの開発や研修転移を図る指針としてのアセスメントシートの開発に取り組んでいる。
本年度は文部科学省の教員研修高度化推進事業の委託を受け、管理職の研修ファシリテーション力を高めるCBTの開発に着手。既存の取組と並行して事業を進めていく。
CBTモデルは、研修前に管理職がコンピューターを使用し受講してイメージトレーニングを行い、教員用のCBTの結果も踏まえて対話に基づく受講奨励を実施することで、研修の成果の確認、身に付いた資質・能力の確認・共有、目標設定や研修計画の相談など管理職の関わり方のモデルとなるものを想定。プロトモデルの作成チームと調査・分析を行う検討チームの2チームで取組を進めていく。
実践校における試行期間は9~12月上旬までを予定。試行結果の整理、分析、考察を経て報告書をまとめる。
道教育大旭川校の北村善春特任教授のコメントはつぎのとおり。
未来の社会の担い手となる子どもたちを育てる学校づくりや人材育成が求められる中、管理職の役割も変化している。
従って、その役割を果たせるよう自身の資質・能力を更新させていくことが不可欠であり、それを支援できる研修ツールを開発しようとするものである。道教委の職員にも作成チームとして協力いただくことになり、大変心強く感じている。
開発に当たってはCBTのテーマ選択を可能とし、受講者間で受講結果を共有できる仕組みも検討している。協力いただく実践校と共に試行と検証を行い、管理職が使いやすく実践的と感じていただくツールとしたい。また、道教委の担当課と連携し次年度以降の活用場面を具体化したい。
(学校 2023-08-22付)
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