帯農高 農業・食関連産業人材育成 入社後のイメージは 進路希望に応じ長期実習
(学校 2023-08-21付)

帯広農業人材育成事業長期現場実習
帯広農業人材育成事業長期現場実習

 【帯広発】帯広農業高校(佐藤裕二校長)は本年度、十勝管内企業等と共同で「十勝で活躍する最先端の農業・食関連産業人材育成事業」を進めている。初弾として、食品科学科の希望生徒を対象に、進路希望に応じた長期現場実習を実施。生徒たちは実店舗における食品の製造・販売等に励み、入社後のイメージを膨らませた。

 同校は、専門学科を有する高校として、成長産業化への革新を図る産業界等と一体・同期化することで、地域の持続的な成長をけん引するための職業人材育成システムを構築し、成果モデルの提示を目指している。

 ①十勝の産業界等の人材による授業②デュアルシステムを活用した長期現場実習③農業・食関連産業におけるデジタル人材育成―の3点のプログラムを用意した。

 7月下旬から実施した長期現場実習は、食品科学科3年生の希望者に、進路希望に応じた企業への実習を行うもの。生徒2人はそれぞれ、市内の洋菓子店等2社を訪れ、企業が必要とする実践的な技能・技術を身に付けた。

 斎藤菜々実さん(3年)は=満寿屋商店が運営するパン店「麦音」を希望し、3日間の実習に参加。同社総務部の木村剛樹次長から企業概要や理念等の説明を受け、調理場で商品製造に携わった=写真=。

 斎藤さんは、授業等で日常的にパンの製造に励む中、「人と関わる仕事に就きたい」という思いから同社店舗での製造や販売に興味を持ったという。

 実習を経て「食品は時間がたつと変化してしまうため、質の高い商品を提供するためにスピーディーに動く必要があると感じた」と、来客者への心遣いや提供者としての心得を学んだ。

 同社の木村次長は「当社では、自分の能力やアイデアを生かせる環境整備を心がけている」「高校生のうちに、やりたいことを見つけて行動する力を養ってほしい」と、生徒の様子を見守った。

(学校 2023-08-21付)

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