道特Ｐ連ら４団体が要望書　教室の冷房　早期整備を　来夏に備え道教委へ対策求める

（道・道教委 2023-09-07付）

暑さ対策に関する要望書を手渡した

　道特別支援教育関係ＰＴＡ連絡協議会（北條俊介会長）、道特別支援学校長会（須見千慶会長）、道特別支援学校副校長・教頭会（鴻江康人会長）、道公立学校事務長会（岩間淳会長）は５日、道教委の倉本博史教育長に対し、道立特別支援学校における暑さ対策に関する要望書を提出した。様々な障がいや病気を抱える児童生徒がいる特別支援学校の状況を踏まえ、普通教室における冷房の早期整備など３点を求めた。

　４年度の国の調査によると、道内特別支援学校における普通教室の冷房設置率は市町村立が４６・３％に対して道立が４・５％、体育館等に関しては市町村立が４０・０％に対して道立はゼロとなっている。

　本道では今夏４４日間の連続真夏日を記録。道立特別支援学校においては、学校・保護者が連携して臨時休業や下校時刻の繰り上げなどの対策を講じたものの、居場所の確保が困難な家庭環境の子どもがいるために臨時休業などの措置を講じることができない学校も多く、寄宿舎の冷房設備がないために児童生徒の生活リズムや健康に大きな影響を及ぼした。

　このため４団体は①普通教室における冷房の早期整備②寄宿舎における冷房設備の早期整備③暑さ対策に必要な物品（冷蔵庫やスポットクーラーなど）購入の予算措置―の３点を要望。要望書を受け取った倉本教育長は、児童生徒の健康や安全・安心の確保のため、対策を検討していく考えを示した。

　道特別支援教育関係ＰＴＡ連絡協議会の永沼秀美理事は「暑い」「つらい」など自己表現が難しい子ども、自分で水分補給ができない子どもが多く在籍する特別支援学校の現状を訴え「子どもたちを守るには大人たちによるサポートが必要。暑さ対策は子どもたちの命に関わる喫緊の課題であり、教育環境の改善につなげてくれれば」と期待する。

(道・道教委 2023-09-07付)