道総合計画策定で意見聴取 課題解決へアイデア多数 浦河高生が地域の未来図提案(道・道教委 2023-09-08付)
グループごとに地域の課題や解決策などを真剣に話し合った
【苫小牧発】道は8月29日、浦河高校(齊藤雄大校長)で道総合計画に係る同校への意見聴取を行った。生徒たちは、地域の自然を武器に、田舎に住みながらITを使って働く仕組みづくりや、農産物を高校生が商品化し動画を制作してアピールするなど多くのアイデアを寄せた。また、都市部との教育格差や、行政・住民などが一堂に会してまちづくりについて話し合う機会がないことを指摘し、その改善を求めた。
道では新たな総合計画策定に当たり、本道の将来を担う若い世代の意見を把握するため、初めて道内各地の高校・大学生から意見を募ることとした。
日高管内では浦河高が対象となり、総合政策部計画推進課の中里安紘主幹をはじめ、道、日高振興局、道教委、日高教育局から計8人が訪問した。
3年C組の30人の生徒に対し、開催趣旨や北海道を取り巻く社会経済情勢などを説明。その後、6人ずつのグループに分かれ、「地域の未来を考える」をテーマにグループディスカッションを行った。
中では、地域の課題は何か、課題を解決し、より良い地域にするために誰がどんなことに取り組めば良いと思うか、地域の強みは何か、地域の強みを生かし、今より地域を活性化させるために誰がどんなことに取り組めば良いか、について話し合い、意見をまとめた。
生徒たちは「教育格差が激しい。参考書を売っている書店もないし塾も少ないので、オンラインの塾があるといい。交通機関が充実すれば参考書も買いにいけるし模試やオープンキャンパスにも行きやすい」「自然が豊かで人が優しいので、レベルの高い宿泊施設を造り、日高自動車道を伸ばしてほしい」「食材が豊富なので、町の農家が作ったもので商品開発したり、動画を制作しPRするといい。観光施設を増やし、ホースセラピーなども実施すると良い」「住民と行政の結び付きが弱い。地域の人みんなで考える機会が必要。地域の課題や魅力について高校生、行政、町民などが集まり本気で考える場を」「地域の自然を生かし、テレワークなど田舎でのんびり暮らしたいニーズに応える仕組みを考える必要がある。そうして都会の視点を持った人と交流し互いに刺激を与え合えると良い」「人口減少が課題なので、医療を高校生まで無料とするなど子育てしやすい環境を整えること」「馬産地が強みなので、馬関係の仕事をアピールすること。観光資源が少ないので、仕事目的の人を集めたい」「ITがあれば田舎に住み自然を身近に感じながら働けることなど、強みを発信する力が必要」など、高校生らしいアイデアを数多く寄せた。
中里主幹は「地域の強み、潜在力を発揮できるよう意識し、意見を踏まえながら計画を作っていきたい」「計画は来年の夏をめどに策定する。ぜひ内容を皆さん自身で見てほしい」などと話した。
(道・道教委 2023-09-08付)
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