【解説】養護施設の高校進学100%
(解説 2023-09-11付)

 道は、第2期「北海道子どもの貧困対策推進計画」推進状況をまとめた。全ての子どもたちが夢と希望を持って成長し、貧困が世代を超えて連鎖しないよう対策を総合的に推進するもので、計画期間は2~6年度。①相談支援②教育の支援③生活の支援④保護者に対する就労支援⑤経済的支援―の5点の重点施策ごとに対策を推進している。

 4年度までの推進状況をみると②では、就学支援金による経済的負担の軽減を11万3895人に実施。児童養護施設の子どもの高校等進学率は100%で目標を達成した。大学等進学率は38・2%(目標50%)。

 スクールソーシャルワーカーの配置人数は97人。スクールカウンセラーは通年型で小学校744校、中学校447校に配置した。

 今後については、学校における子どもや保護者に対する相談機能を充実するためスクールソーシャルワーカー等の配置を推進。経済的理由で大学等への進学が困難な子どもの進学機会を確保するため、関係機関と連携し、給付型奨学金や教育支援資金の貸し付けなど一層の利用促進に努める。

 ③では、最終年度に全市町村での実施を目指している子どもの居場所の整備については、86市町村にとどまっており、依然として整備の遅れが目立つ。

 退所児童の自立を支援するための就職支度金は60人、大学進学等自立支援支度金は16人に支給した。

 また、子どもの居場所の開設予定者に対する相談・研修を石狩、胆振、渡島、留萌、宗谷、釧路の6ヵ所で実施した。

 今後は、市町村が実施する子どもの居場所整備や子子どもとその家庭が抱える多様な課題に応じて、生活習慣の形成、学習支援、食事の提供等を行うほか、子ども・家庭状況のアセスメントや関係機関へのつなぎ等を行う事業を支援する。

(解説 2023-09-11付)

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