「少年の主張」全道大会　下川中・三浦さん最優秀　過去を憎まず周りへの愛に

（関係団体 2023-09-19付）

少年の主張全国大会

　５年度「少年の主張」全道大会では、下川町立下川中学校３年の三浦かんなさんの「恨みを愛へ」が最優秀賞に輝いた。三浦さんは妹が保育所のバスに置き去りにされたことで家族の生活が一変し、事故を恨んだ。転機となったのは、保育中の事故で息子を亡くした人との出会い。事故を恨む気持ちを抑え、子どもの命を守ることを第一に活動を続ける姿に心を動かされた。過去を憎むのではなく、周りへの愛に変えることの大切さを訴えた。

　本年度全道大会の出場者は、全道１４地区の代表と札幌市代表２人の１６人。４年ぶりに出場者全員が直接、自らの経験を踏まえた意見や思いなどを熱弁した。

　最優秀賞は三浦さんが受賞。優秀賞には札幌市立宮の丘中学校２年・中川心結さんの「自分の心を大切にする～新自己中のすゝめ」、岩見沢市立明成中学校３年・内崎いおりさんの「人との関わり」、厚真町立厚南中学校３年・笠原桜空さんの「当たり前」が選ばれた。受賞者には表彰状と「北海道コンサドーレ札幌賞」としてサインボールが贈られた。

　表彰後、審査員長を務めた山田誠一氏が講評。「人前で自分の心の中を話すことはなかなかできないこと」とたたえた。心理学者のアドラーが「全ての悩みの原因は、人間関係である」としたことに触れ「一人ひとりの考え方の違いを受け入れ、尊重し合う必要がある。それを表現する領域にきている皆さんに感服している」と評価した。

　三浦さんは北海道代表として、北海道・東北ブロック審査に参加し、ブロック代表に選出されると１１月１２日に開催される全国大会に出場することとなる。

(関係団体 2023-09-19付)