【解説】ライフステージに応じた支援を
(解説 2023-09-28付)

 政府は25日、こども家庭審議会の部会を開き、子ども政策の方向性などを示す「こども大綱」の策定に向けた中間整理案を示した。「こどもや若者、子育て当事者のライフステージに応じて切れ目なく対応し、十分に支援する」など6つの基本方針を明示。基本方針を実現するための重要事項として、子どもの貧困対策や犯罪から子どもを守る取組などを掲げた。

 こども大綱は①少子化対策②子ども若者育成支援③子どもの貧困対策―の3つの大綱を一つにまとめ、子ども政策に関するに関する基本的な方針や重要事項等を一元化するもの。こども家庭審議会において年末の閣議決定を目指し、策定作業を進めている。

 中間整理では「こども・若者を権利の主体として認識し、多様な人格・個性を尊重し、権利を保障し、いまとこれからの最善の利益を図る」「こどもや若者、子育て当事者のライフステージに応じて切れ目なく対応し、十分に支援する」など6つの子ども施策に関する基本方針を明示した。

 こうした基本方針を実現するための重要事項については、子ども・若者の視点に立って分かりやすく示すため、子ども・若者のライフステージ別に提示。子どもや若者が権利の主体であることを社会全体で共有した上で、子どもの貧困対策、児童虐待の防止対策、自殺対策、犯罪から子どもを守る取組などを掲げた。

 このほか、子ども施策を推進するために必要な事項として「こどもまんなか」の実現に向けたEBPM(仕組み・体制の整備、データの整備・エビデンスの構築)」「こども・若者、子育て当事者に関わる人材の確保・育成・支援」など、子ども施策の共通の基盤となる取組を示した。

 今後、11月に答申をまとめ、年末に閣議決定する見通し。

(解説 2023-09-28付)

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