網走市学力向上推進委が全体会　１２月２日にフォーラム　授業改善へ小中連携ＷＳ実施

（市町村 2023-10-31付）

　【網走発】網走市学力向上推進委員会は２４日、市内の網走地方教育研修センターで第２回全体会を開催した。１２月２日に開催する第１１回学力向上フォーラムｉｎ網走の開催案を報告したほか、５年度全国学力・学習状況調査結果をもとに小中連携ワークショップ研修を実施。学力向上に向け、課題を認識し今後の取組について意見を交換した。

　開会あいさつで、神田秀樹委員長は「全体を俯瞰する目と、一つ一つを細かく見る目の両方を備えることが大事」とした上で「常に子どもたちのそばにいる先生が、子どもがどんな課題を持っているかを見極める力が、成果を上げるためには必要」と話した。

　小学校Ａ・小学校Ｂ・中学校の各部会の代表者が、９月に行った人材育成の取組などについて報告。電子黒板の活用状況については、通常の黒板との使い分けが必要であることや、学校単位ではなく全体で使い方などの研修をしてほしいなどの意見が上がった。

　このあと、網走市教委の大垣正紀学校教育部次長が全国学力・学習状況調査結果を受けた今後の取組について情報提供した。市内小・中学校の平均正答率を全道・全国と比較、検討し、教科ごとの得意分野、苦手分野について具体的な課題を指摘。小学校の国語と算数で全国平均を上回った領域について、学校全体で教育活動を改善することで授業改善が図られたことが要因ではないかと考察した。また、児童生徒質問紙調査結果の「学習習慣・生活習慣」「自尊意識・規範意識」における各項目についても、全道・全国と比較し傾向の差異を示した。

　続いて、１２月２日に網走市立中央小学校で開催する第１１回学力向上フォーラムｉｎ網走について説明。校内研修や端末・家庭学習、学校における働き方改革など１１ヵ所のブースに分かれて行うワークショップ型研修の内容や、１０月２７、２８日の「全日本教育工学研究協議会全国大会（青森・六ケ所村立南小学校など）」の視察報告、ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長を講師として開く講演会など、当日全体の流れを伝えた。

　このあと、小中連携ワークショップ研修を実施。部会ごとに、家庭学習や学校の授業時間以外の読書などについて意見を交換した。ある部会からは担任が変わると家庭学習の時間が減ったことや、上級生についていくことで図書館に通うようになる下級生はいるが、学校全体で取り組んでいることはないなどの意見が上がった。交流・検討を通して、学力向上の実践に向けた研鑚を積んだ。

(市町村 2023-10-31付)