タクシーで部活動送迎 帯広企業 12月に実証着手 事業化へ保護者ニーズ把握(市町村 2023-11-02付)
【帯広発】帯広市内でタクシー事業等を営む㈱ミライズグループのTKタクシーは、12月から部活動に取り組む中学生を送迎する「定額制乗り合いタクシー事業」の実証事業に着手する。国土交通省の「共創モデル実証プロジェクト」の採択を受けて試行するもので、規定アプリから保護者が予約し、AIが運行ルートを作成するシステムを導入する。市内では合同部活動を実施している中学校が多数を占めている現状から、「生徒の移動手段の確保」「送迎に係る負担感」に関して学校・保護者のニーズを把握し、事業化に向けた検証を進める。
同社はタクシー事業を主軸として介護タクシー、保育・託児、児童発達支援・放課後等デイサービスなど地域の幅広い年齢層を支える事業を展開している。
乗客数の減少や乗務員の不足など、タクシー業界を取り巻く課題への対応策を模索する中「合同部活動」というキーワードとともに保護者の送迎負担に着目。校区間の移動は乗り合いが成立しやすく移動の効率化につながること、部活動の時間帯となる平日の午後2~5時はタクシー利用者が減少傾向にあることから事業を構想し、国交省事業の採択を受けた。
平日は学校間の移動や学校から家庭への帰宅を含む送迎を想定。休日の大会時は各家庭と会場を結ぶ。
同社は事業の開始に伴い、クラウド型AI乗合配車システム「noruuu」を導入する。送迎する日の前日夕方ごろまでに保護者がアプリから予約することで、運行ルートを自動作成するもの。予約者が記録されるため、ドライバーが乗車する子どもを把握できるといったメリットがある。
乗車の準備や部活動終了時間の遅延など不測の事態が生じ、ドライバーが家庭・学校に連絡することも想定されることから、企業・学校・家庭が事前に話し合い、情報共有を徹底するとしている。
さらに電気自動車3台を配備。燃料代の軽減に加えて、次代に向けて環境を守る意識を子どもたちに生活の中で感じてもらう教育効果もねらっている。
少子化の影響が大きい過疎地域では市町村を越えた合同部活動が広がり、部活動の地域移行に向けた検討が各地で進む中、活動場所までの移動手段の確保が大きな課題となっている。
(市町村 2023-11-02付)
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