函館市教委　市立全校普通教室に　スポットクーラー等　来夏まで設置へ　各教室に熱中症指数計も

（市町村 2023-10-31付）

◆１教室当たり３台

　【函館発】函館市教委は夏季の暑さ対策に向け、６年度夏までに市立学校全５８校の普通教室へスポットクーラーおよび窓用エアコンを設置する方針を固めた。次年度の児童生徒数の推計をもとに対応し、３０人未満の学級にはスポットクーラー３台、３０人以上となる学級および標準規模を下回る教室についてはスポットクーラー２台と窓用エアコン１台を導入する。教室および特別教室には熱中症指数計を配備。７年度からの整備を予定している常設エアコン設置までの応急措置とする。

　市立小・中学校、義務教育学校、高校、幼稚園の冷房機器の設置状況は、巴中学校や五稜郭中学校、市立函館高校の特別教室等には整備されているが、約６５０の普通教室には設置されていない。今夏の記録的な猛暑を受け、市教委はことし８月に公立小・中学校の始業式を１日延期する措置を講じており、早急な暑さ対策が必要と判断した。

　一方、国の学校施設環境改善交付金の活用は早くて７年度となるため、常設タイプの冷房設備を稼働できるまでの対応策を検討。次年度の夏までに市立学校の全普通教室に可動式のスポットクーラーや窓用エアコンを整備する方向で調整に入った。

　教室規模や学校の要望に応じた対応として、３０人未満のクラスが多数の学校はスポットクーラー３台の設置を基本とし、３０人以上のクラスが多数の学校についてはスポットクーラー２台と窓用エアコン１台を導入する。

　４０人以上のクラスがある亀田中学校、五稜郭中学校、赤川中学校と普通教室の規模が標準より小さい南茅部中学校などについてはスポットクーラーではなく、窓用エアコン３台を整備。このほか、保健室には常設タイプの電気エアコンを導入する。

　７年度以降は小・中学校および義務教育学校の特別教室および体育館を除く教室、高校の体育館を除く教室、幼稚園の全教室に常設エアコンを設置する。

　スポットクーラー等の整備は市の財源での対応を想定。２億６５００万円の予算計上を見込んでいる。

(市町村 2023-10-31付)