池田町　子育て支援施設整備へ　どんな遊び場にしたい　池田小児童から意見募集

（市町村 2023-10-25付）

池田町旧利別小跡地利用

　【帯広発】池田町は、昨年３月で閉校した旧利別小学校の跡地を再活用した子育て支援施設等の整備に向けて準備を進めている。施設機能に含まれる「子どもの遊び場」に関して、９月下旬から２週間、池田小学校の児童を対象に意見の募集や投票を実施。アイデアを実現させるために必要なことを、子どもたちに考えてもらう工夫も盛り込んだ。

　町は、旧利別小の敷地に子どもの遊び場・子育て支援施設を整備し、地域全体で子育てを支える体制づくりに向けた機能を集約することによって「子育てしやすいまちづくり」を目指している。

　整備予定施設および機能は主に①子どもの遊び場②発達支援センター③地域子育て支援拠点事業所―の３点を想定。子どもの遊び場は、親子が安心して遊ぶことができる公園や屋内施設が不足している現状を踏まえ、屋内外の施設を新たに整備することを検討している。

　町保健子育て課は９月末から２週間にわたり、池田小児童を対象とした「子どもワークショップ」を実施。施設利用者となる子どもたちの意見を取り入れ、将来整備された施設に愛着を持ってもらうことを目的としている。

　１週目は、町職員が事業概要を児童に説明し、遊び場のアイデアを募集。児童たちは自由な発想を付箋に書き込み、４２５件のアイデアが模造紙に並んだ。

　町職員は児童たちの発案を集約し「遊具を使って遊びたい」「食べて飲んで話したい」など８点に分類。児童による投票に向けて意見を用紙にまとめる中で、実現させるために具体的な考えや想定が必要となることを知ってもらうために「建物をつくる人からみんなへの質問」を追記した。

　２週目は、児童たちには投票と合わせて質問への回答を募った。「体育館を使って遊びたい」というアイデアに対して、質問に「ボールや道具等を使って遊ぶ人たちがぶつからないようにする工夫」を投げかけると、児童たちは「時間ごとに交替する」「線などを引いて遊ぶ場所を平等に分ける」などの提案を挙げた。

　最終日には投票結果を示し、投票数によって実現が決まるわけではないこと、全ての意見の一つ一つが大切であることを児童たちに伝え、企画を終えた。

　このほか、町保健子育て課は子育て世代の座談会や町民意見交換会等で幅広く意見を集約。担当者は「地域全体で子どもを育てるような視点を持って多世代が交流し、町民に愛される施設に」と期待を寄せている。

(市町村 2023-10-25付)