道研 理数探究セミナー “研究力の育成”考える 北見北斗高の実践紹介など(道・道教委 2023-11-09付)
理数探究セミナー
【網走発】道立教育研究所は2日、S―TAEM教育推進事業「STEAM」推進プロジェクト「理数探究セミナー」(高校)を開催した。北見北斗高校(平野道雄校長)を会場としてオンラインとのハイブリッド形式で実施。高校で理科・数学を担当している29人の教員が参加し、理数探究基礎に関する講話や探究的な学習に取り組む同校の授業見学を通して、探究活動における指導の在り方を探った。
理数探究セミナーは、探究的な学習について、理科・数学における課題研究や新科目「理数探究基礎」および「理数探究」における指導方法の理解を深め、実践的指導力の向上を図るとともに、授業の改善・充実に向けた方策を考えることが目的。全3回の研修のうち、1回目となる今回は遠隔・集合選択型で実施した。
会場となった北見北斗高では、前年度からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)第2期がスタート。普通科では、自然科学や人文・社会科学の課題研究を通して「学際的なアプローチによる研究力の育成」を図るとともに、前年度から新たに設置された理数科では「科学研究作法学」などの教育プログラムを通して「データ駆動型アプローチによる研究力の育成」を目指している。
はじめに、道立教育研究所教育課題研究部の髙井隆行主査が、新科目「理数探究基礎」に関する基本的事項について解説。新科目を導入する背景について「学術研究を通じて知の創出をもたらすことができる人材の育成が必要」とし、そのための基礎的な資質・能力を身に付けることができるための科目の導入が必要とされていることを示した。
また、理数探究基礎を授業に導入するメリットとしては①探究の指導に関する教科書があること②総合的な探究の時間への置き換えが可能であること③数学的・科学的な手法を用いた仮設の設定や実験、結果の処理など、教科にとらわれない総合的な問題解決能力を育むことができること④評価が5段階で付けられること―の4点を挙げた。
続いて、北見北斗高の安東周作教諭が、同校における各学年の課題研究の流れや特徴について紹介。その後、参加者は実際の授業を見学するため各教室に移動した。
オンラインでの参加者に向けてはライブ配信を行い、授業の様子を伝えた。午前は生物や物理、化学など理数科における探究的な学習、午後は普通科の授業を見て回った。
研究協議では、安東教諭による自校の探究的な学習における実践と探究活動の評価方法についての報告を踏まえ、グループで意見を交わした。
(道・道教委 2023-11-09付)
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