家庭学習の工夫など 学力向上へ市町村の取組5事例(道・道教委 2023-11-08付)
道教委の令和5年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書では、学力向上に向けた市町村の特色ある取組を掲載している。端末を効果的に活用した授業改善や家庭学習の工夫など5事例を記載。ここでは各校がそれぞれ取り組んだ実践概要を紹介する。
【児童の主体性を引き出す授業改善】―余市町黒川小
▼主体的な学びを意識した学習計画の作成
▽単元(題材)で身に付けさせたい資質・能力を児童と共有するとともに、ゴールを明確にして、単元(題材)を見通した学習計画(ラーニング・マウンテン)を児童と共に作成
▼条件・時間・字数を指定して記述する場面の設定
▽授業のまとめの場面で条件・時間・字数を指定して、相手や目的、意図、場面や状況などに応じて自分の考えを記述する場面を設定
【自分の考えを表現する力を育成する授業改善】―羅臼町春松小
▼問題解決や集団解決の過程での1人1台端末の活用
▽見通しを持ったり、自分の考えを明確にしたりする場面で、容易に書いたり消したりできる特性を生かし、1人1台端末を活用
▽考えを表現したり、整理したりする場面で、それぞれの考えを共有したり、分類したりできる特性を生かし、1人1台端末を活用
【英語で自分の考えや気持ちを伝え合う活動の充実】―釧路市幣舞中
▼英語によるコミュニケーションを図る活動の設定
▽授業の導入(5分間)を活用し、教師が提示した日常的な話題について、ペアでやりとりする活動を設定
▼英語によるコミュニケーションを通して問題を解決する活動の設定
▽単元(題材)内で適宜、グループで協力しながら、様々な題材の英文を読み、その概要や要点を捉え、その内容について英語で伝え合う活動を設定
【地域一体での資質・能力の育成に向けた校種間連携の強化】―室蘭市天神小、旭ヶ丘小、蘭北小、八丁平小、喜門岱小、東明中学校、桜蘭中、港北中、室蘭清水丘高
▼小中高で協働して行う授業づくりの場の設定
▽小中高校間で、校内の授業交流日の案内を送付するなど、日常的に授業参観しやすい環境を整備
▽各校種における児童生徒の実態や授業実践、身に付けさせたい資質・能力を踏まえた授業改善について協議する機会を設定
【1人1台端末の効果的な活用による家庭学習の充実】―江別市上江別小
▼AIドリルの効果的な活用
▽児童一人ひとりの特性や学習進度、学習到達度等に応じて、AIドリルを活用した家庭学習を実施
▼長期休業中におけるオンラインサポート学習の実施
▽各種調査や単元テストの結果、日常の授業での児童の誤答等から、児童のつまずきを明確にし、長期休業中にオンラインサポート学習を実施
▽双方向のやりとりにおいて、児童の問いや気付きを引き出すことができる学習課題を設定するとともに、練習問題を配信
(道・道教委 2023-11-08付)
その他の記事( 道・道教委)
道研 理数探究セミナー “研究力の育成”考える 北見北斗高の実践紹介など
【網走発】道立教育研究所は2日、S―TAEM教育推進事業「STEAM」推進プロジェクト「理数探究セミナー」(高校)を開催した。北見北斗高校(平野道雄校長)を会場としてオンラインとのハイブリ...(2023-11-09) 全て読む
道教委 長期休業期間検討状況 次年度計画に支障なく 延長でも「授業時数は確保可」
道教委は7日の道議会文教委員会で、夏季休業期間の取り扱いに関する検討状況を説明した。次年度の年間計画の策定に支障が生じないよう速やかに対応すると表明。総日数を延長した場合でも標準授業時数を...(2023-11-09) 全て読む
道教委と道特長など3団体が懇談会 エアコン設置 速やかに検討 教職員欠員解消へ施策継続
道教委と道特別支援学校長会(須見千慶会長)、道特別支援学校副校長・教頭会(鴻江康人会長)、道公立学校事務長会(岩間淳会長)は6日、札幌市内の道第二水産ビルで文教施策懇談会を開いた。3団体か...(2023-11-09) 全て読む
道教委指定の釧路市美原小が研修会 端末活用し指導改善へ TT指導の国語3授業公開
【釧路発】道教委から「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」の指定を受けている釧路市立美原小学校(藤森美由紀校長)は10月26日、同校で研修会を開いた。道教委学力向上推進課学力向上推進係...(2023-11-08) 全て読む
道教委 健康教育推進へ 12月に研究協議会開催 北見皮切り 3会場で
道教委は、12月4日の北見市民会館での開催を皮切りに、道内3会場で健康教育推進研究協議会を開催する。健康教育推進の方策を学び、学校の健康教育や食育の充実を図る初の取組。集合・オンラインのハ...(2023-11-08) 全て読む
道教委 学力向上へ改善の方向性 端末 日常的に活用を ICT活用や小中連携など
道教委の「5年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書」では、本道の状況を分析するとともに、「検証改善サイクルの確立」「授業改善」「小中連携の推進」「望ましい学習習慣の確立」の4つの視点...(2023-11-08) 全て読む
道教委 全国学力調査報告書 全教科 全国差2P以内 12年間見据えた授業改善を
道教委は7日、「5年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書」を公表した。7月にまとめた調査結果に基づき、札幌市を含む道内の全179市町村分の状況を分析。管内別では、石狩の小学校算数、中...(2023-11-08) 全て読む
部活動地域移行の取組状況 庁内、学校連携が鍵に 実証事業の採択市町村調査
部活動の地域移行に向けた国による実証事業の札幌市内を除く道内採択市町村のうち、庁内の関係部署や学校との連携が図られている地域ほど取組が順調に進んでいることが分かった。委託事業の採択市町村で...(2023-11-07) 全て読む
道・NTTがミライづくりフォーラム 教員自ら学べる環境を 帯広柏葉高・須藤校長ら発表
道・NTT東日本主催による北海道ミライづくりフォーラム2023が2日、ロイトン札幌で開催された。自治体DX(デジタル・トランスフォーメーション)、教育ICT、ドローンの3テーマでデジタル技...(2023-11-07) 全て読む
学力調査分析、実践発表で意識共有 系統性ある授業改善へ 胆振局第2回EBE協議会
【室蘭発】胆振教育局は10月23日、エビデンスに基づく資質・能力育成事業の第2回管内EBE協議会をオンラインで開催した。管内小・中学校、高校の教頭や教務主任、学力担当教員ら218人が参加。...(2023-11-07) 全て読む