道教委指定の釧路市美原小が研修会 端末活用し指導改善へ TT指導の国語3授業公開
(道・道教委 2023-11-08付)

釧路市立美原小研修会

 【釧路発】道教委から「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」の指定を受けている釧路市立美原小学校(藤森美由紀校長)は10月26日、同校で研修会を開いた。道教委学力向上推進課学力向上推進係の藤本博主査らが来校し講演を行ったほか、低中高学年の国語科授業を視察するなど、端末の活用による授業改善の在り方などについて学びを深めた。

 事業は、ICTなど各分野に関する高い専門性を有する推進教員を小・中学校に配置し、連携校を巡回することで授業改善を図るもの。事業の重点の一つに「1人1台端末を活用した主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」を設定している。

 この日の研修会では、1人1台端末の効果的な活用に向けた講話等を通して教員の授業力向上や配置校・連携校における授業改善に生かすとともに、成果の普及を図ることを目的としている。

 はじめに、推進グループがチーム・ティーチング(TT)で指導する3学級の国語科授業を公開。2学年「馬のおもちゃの作り方」(山本学教諭、推進教員・鈴木論加教諭)、4学年「世界にほこる和紙」(岩村洋海教諭、同・筧豊教諭)、5学年「グラフや資料を用いて書こう」(林淳子教諭、同・磯部香里教諭)の3つの授業公開を行った。

 このうち、岩村教諭が行った授業では本時の目標を「伝統工芸に対する筆者の考えについて、中心となる語や文を見つけ、クラゲチャートで整理することができる」と設定。児童は筆者の考えを整理するために、ICT端末を活用して、クラゲチャートの作成を進めた。この中で推進教員は、作成が進まない児童のもとを巡回し支援を行った。

 このあと、藤本主査による講演「端末の活用による授業改善と学習習慣の確立に向けて」を実施した。全国学力・学習状況調査の質問紙調査の結果を踏まえた全国・全道・釧路市におけるICT機器の活用状況や有効性の感じ方などの傾向を提示。また、ICTを利用した授業づくりや指導方法などについて好事例を挙げた。藤本主査は「子どもにメリットのあるICT活用を重要視した授業計画の作成が先生の責務」と呼びかけるとともに「学習過程を意識した端末活用の場面を構想して授業展開を行ってほしい」と求めた。

(道・道教委 2023-11-08付)

その他の記事( 道・道教委)

道アクションプラン第3期 新計画策定へ検討開始 道教委 校務効率化など5本柱

働き方改革促進会議  道教委は8日、道庁別館で第2回学校における働き方改革促進会議を開き、来年度からスタートする北海道アクション・プラン(第3期)素案のたたき台を示した。「校務の効率化と役割分担の推進」など5つ...

(2023-11-10)  全て読む

マイスターハイスクール運営委 地域漁業教材に体制構築 厚岸翔洋高 事業自走化へ

 【釧路発】道教委は1日、第2回マイスター・ハイスクール運営委員会をオンラインで開催した。事業2年目を迎える厚岸翔洋高校の山本十三校長が事業経過やこれまでの活動を踏まえた成果と課題などを説明...

(2023-11-09)  全て読む

道研 理数探究セミナー “研究力の育成”考える 北見北斗高の実践紹介など

道教委北見北斗高で理数探究セミナー  【網走発】道立教育研究所は2日、S―TAEM教育推進事業「STEAM」推進プロジェクト「理数探究セミナー」(高校)を開催した。北見北斗高校(平野道雄校長)を会場としてオンラインとのハイブリ...

(2023-11-09)  全て読む

道教委 長期休業期間検討状況 次年度計画に支障なく 延長でも「授業時数は確保可」

 道教委は7日の道議会文教委員会で、夏季休業期間の取り扱いに関する検討状況を説明した。次年度の年間計画の策定に支障が生じないよう速やかに対応すると表明。総日数を延長した場合でも標準授業時数を...

(2023-11-09)  全て読む

道教委と道特長など3団体が懇談会 エアコン設置 速やかに検討 教職員欠員解消へ施策継続

 道教委と道特別支援学校長会(須見千慶会長)、道特別支援学校副校長・教頭会(鴻江康人会長)、道公立学校事務長会(岩間淳会長)は6日、札幌市内の道第二水産ビルで文教施策懇談会を開いた。3団体か...

(2023-11-09)  全て読む

道教委 健康教育推進へ 12月に研究協議会開催 北見皮切り 3会場で

 道教委は、12月4日の北見市民会館での開催を皮切りに、道内3会場で健康教育推進研究協議会を開催する。健康教育推進の方策を学び、学校の健康教育や食育の充実を図る初の取組。集合・オンラインのハ...

(2023-11-08)  全て読む

家庭学習の工夫など 学力向上へ市町村の取組5事例

 道教委の令和5年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書では、学力向上に向けた市町村の特色ある取組を掲載している。端末を効果的に活用した授業改善や家庭学習の工夫など5事例を記載。ここでは...

(2023-11-08)  全て読む

道教委 学力向上へ改善の方向性 端末 日常的に活用を ICT活用や小中連携など

 道教委の「5年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書」では、本道の状況を分析するとともに、「検証改善サイクルの確立」「授業改善」「小中連携の推進」「望ましい学習習慣の確立」の4つの視点...

(2023-11-08)  全て読む

道教委 全国学力調査報告書 全教科 全国差2P以内 12年間見据えた授業改善を

表  道教委は7日、「5年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書」を公表した。7月にまとめた調査結果に基づき、札幌市を含む道内の全179市町村分の状況を分析。管内別では、石狩の小学校算数、中...

(2023-11-08)  全て読む

部活動地域移行の取組状況 庁内、学校連携が鍵に 実証事業の採択市町村調査

1面表  部活動の地域移行に向けた国による実証事業の札幌市内を除く道内採択市町村のうち、庁内の関係部署や学校との連携が図られている地域ほど取組が順調に進んでいることが分かった。委託事業の採択市町村で...

(2023-11-07)  全て読む