石狩小中校長会が秋季学校経営研 学校全体で組織的対応 石狩局・山内次長が講話(関係団体 2023-11-14付)
石狩小中校長会秋季学校経営研
石狩管内小中学校長会(佐藤直己会長)は7日、北広島市芸術文化ホールで秋季学校経営研究会を開催した。石狩教育局の山内尚史次長による講話や、小・中学校別の分科会協議を通して、人材育成や授業改革の一層の推進、学校の組織的対応に向けて意識の醸成に努めた。
学校経営における今日的な課題や実践課題を明らかにし、家庭や地域との連携を深め、創意と活力に満ちた信頼される学校経営の推進に向けて職能向上を図るもの。会員約100人が一堂に会した。
冒頭、佐藤会長があいさつ。本年度から3ヵ年計画でスタートした新たな研究主題「自ら未来を創造し切り拓く 石狩の子どもを育てる 学校教育の推進」に触れ「春季経営研究会で示したテーマをこの日でとどめるのではなく、日常の実践に生かしてほしい」と述べ、人材育成や授業改革のさらなる前進を求めた。
その上で、子どもたちの学力保障に向けた取組に言及し「どのように学校経営を推進したかを校長として振り返り、成果を確認することが大切」と強調。「今後も歩みを止めず、子どもたちの学力、未来保障に資する取組を継続する必要がある」と呼びかけた。
また、根拠に基づく学校改善の必要性を訴え、PDCAサイクルの質のさらなる向上を求めた。
来賓あいさつでは、石狩局の山内次長、北広島市教委の吉田孝志教育長が登壇。吉田教育長は「校長会は市町村における教育課題を解決する上での重要なパートナー。各地域の子どもたちに教育を施すためにも、校長会が中核となって管内をまとめる存在であり続けてほしい」と激励した。
続いて、山内次長が「学校の組織的対応」をテーマに講話した。いじめ対応を例に①初期対応②組織的対応③被害者に寄り添った対応―の重要性を指摘。管内におけるいじめの認知件数に関するデータを踏まえ、多くの学校で積極的に認知が進み、解消率も高く推移する一方で、認知件数が少ない学校も存在することを示し「学校全体、教職員全体で理解できているだろうか」と投げかけた。
いじめ対応に係る想定事例や道外で発生した実際の事例、道立学校での事例などを列挙。いじめ防止対策推進法や道いじめ防止基本方針に照らし合わせて「教諭の独断による対応」「加害側への過剰な忖度」など、初期対応や組織的対応が不十分だった具体的なポイントを解説した。特に、部活動においては「学級よりも同調圧力や教員の目が行き届かないケースも考えられる」として、顧問任せにせず校長としてマネジメントすることの必要性を説いた。
組織的対応の重要性は、ことし5月に中教審が示した働き方改革に関する提言にも盛り込まれていることを指摘。学力向上や授業改善の観点からも、学校全体で組織的対応への意識を一層高めることを求めた。
このあと、小・中学校別に3分科会で協議。恵庭市立若草小学校の市橋英雄校長、新篠津村立新篠津小学校の田中亮一校長、千歳市立向陽台中学校の久保田豊校長による提言に基づき、人材を育成する学校経営の在り方に迫った。
(関係団体 2023-11-14付)
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