道公教 第1ブロック研小樽大会 職能向上へ情報交流 3教頭会が活動報告など
(関係団体 2023-11-16付)

道公教第1ブロック研修会
道公教第1ブロック研修会

 【小樽発】道公立学校教頭会(道公教、野田隆之会長)はこのほど、小樽経済センタービルで、公立学校教頭会第1ブロック研修会小樽地区大会を開催した。同会や小樽市教頭会、後志小中学校教頭会、石狩管内小中学校教頭会の会員を合わせて54人が参加。職能・資質向上に向けて情報交流し、知見を深めた。

 研修会は、各地区教頭会の組織上の問題点や教育現場で抱える諸問題を検討し、職能向上を目指すとともに、ブロック内における研究内容・活動状況を交流し合い、資質向上を図ること、情報交流によって成果や課題を把握し、課題解決に努め、組織連携の強化を図ることを目的に開催したもの。本年度は小樽市教頭会が主管した。

 開会式では、道公教事務局次長の鶴羽伸介氏の主催者あいさつに続き、新居雅人後志教育局長、小樽市教委の林秀樹教育長、小樽市校長会の遠藤隆典会長が来賓あいさつとして登壇。

 新居局長は、ウェルビーイングの実現が求められる中、学校運営の中核を担う教頭には「マネジメント能力に加え、アセスメント力やファシリテーション力が求められている」と強調。日々の中で、教員一人ひとりの努力を丁寧に見て、その姿を職員室の先生方に見せるとともに「校長になったら、自分はどんな学校経営をするかをイメージしながら、教頭としての日々を過ごして」と呼びかけた。

 林教育長は、ミドルリーダーの発掘・育成など、人材育成に向けて職員を束ねる教頭としてのリーダーシップがますます重要になってきているとし「情報共有や連携を密に、成果や課題を共有し課題解決・職能向上に向けて取り組んで」と述べた。

 遠藤会長は、多岐にわたる様々な課題が押し寄せる中、主体的・能動的に取り組む自走する力が求められており、その要となるのが教頭であると強調。「きょうの研修会でその気持ちを高め、自分を高めて。仲間との出会い、交流を通じて職能向上につながる充実した研修会にして」と呼びかけた。

 このあと一般会務報告、各部活動内容報告に続き、石狩管内小中学校教頭会の林克哉副会長、後志小中学校教頭会の佐藤誠二副会長、小樽市教頭会の安達直樹研究推進部長がそれぞれ各地区教頭会の活動について報告した。

 林副会長は、第3課題「教育環境整備」を継続して研究を進める中、人材育成、働き方改革、授業改善を重点課題に設定し、人材育成シートの作成とアンケート調査に取り組み、管内で情報共有したと説明。「時間外在校等時間が減少した」など回答結果を示し、集計データをミニ研修などで活用するほか、管内教頭会幹事研修会の中で交流するとした。

 佐藤副会長は3C(継続性、協働性、関与性)を意識した取組となるよう、「課題分析・改善シート」の作成に管内全教頭で取り組み、それを活用した実践的研究を行ったと報告。自校を取り巻く教育環境の強み、弱みを客観的に洗い出し、それをもとに到達目標などを設定できたとし、今後は改善点を学校全体で共有するためにも、教頭関与による人材育成が必要であると示した。

 安達研究推進部長は、関与計画を作成し実践した中学校教員による乗り入れ授業など5つの事例を紹介。教頭が関与計画をもとに働きかけを明確にすることで、教育課程の工夫や学校間の連携・接続ができたとし「今後は広い視点から教育活動のバランスを考えるなど関与計画の見直し・充実を図ることで主体的に学び、小樽の未来を創る豊かな子どもたちが育つ活力ある学校づくりができるのでは」と報告した。

 最後に小樽市総合博物館館長の石川直章氏が「あしもとの歴史から学ぶ」と題し講演した。

(関係団体 2023-11-16付)

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