主体的・協働的に学ぶ子 北音教 第65回函館・道南大会 函館東山小 歌詞に即し表現(関係団体 2023-11-17付)
北音教研究大会
【函館発】道音楽教育連盟(足立教会長)は10日、函館市民会館などを会場に、第65回道音楽教育研究大会函館・道南大会を開いた。函館市立東山小学校と亀田中学校、森高校の公開授業のうち、東山小では低学年児童が多様な打楽器に触れながら、歌詞に合ったリズムや音色を思い思いに表現する主体的・協働的な指導を展開した。
全道共通主題は「音楽のよさを分かち合い確かな力を育む音楽教育」。函館・道南大会主題は「音楽でつながり ひろがる 心と学び~なるほど それもいいね!」と設定した。
「主体的・協働的に学ぶ児童生徒」を目指す子ども像に定め、音楽的な見方・考え方を軸に音楽と出合い、協働し、深い学びへとつなげる流れを繰り返すことで、児童生徒の音楽を愛好する豊かな心や確かな力に結び付けることをねらいとした。
大会では、発達段階に応じた学習内容と指導内容の共通理解を図るため、各校種の視点を共通化することで連携の深化を図った。授業公開では、東山小の坂本久美教諭、亀田中の村田麻由教諭、森高の塚原裕一教諭が指導者を務めた。各校種の発達段階に応じて、児童生徒が歌詞を表す情景を想像し、自分の思いを表現できるよう、体験的活動を中心とした授業をづくりを行った。
3校のうち、東山小の坂本教諭は2年生(児童数29人)の表現・器楽「いい音みつけてえんそうしよう」を指導。森にいる動物の様子を歌詞に表している題材「森のたんけんたい」を扱った。本時の目標は「森の仲間に合うように楽器の音を工夫して演奏しよう」と設定。児童が動物たちの鳴き声や行動を想像し、児童が歌詞に合った音や音色を追求できるよう、ウッドブロックや小太鼓、鈴などの打楽器を多数用意した。
児童は動物のイメージに合う楽器を選び、友人とグループで演奏練習。1人1台端末の録画機能で演奏を振り返ったり、他のグループの活動を参考にしたりした。
スズメのさえずりを表現した歌詞の一節を担当したグループは、鈴を使って音の強弱を意識。坂本教諭が示した工夫点「鳴らし方」「叩き方」「音色」「リズム」などに注意しながら、曲想に合った表現を身に付けた。
各グループの演奏を共有する一斉指導の場で、タンバリンを使用したグループの児童は思いどおりに演奏ができないことを周囲に相談。坂本教諭は他グループの児童の「音がそろっていない」という指摘を踏まえ「リズムを合わせるにはどうしたら良いか」と質問。演奏を遅くしたり、手拍子でテンポを調整したりすることでつぎの練習に生かした。
再度練習したあと、全体で各グループが発表。「より良い演奏となっている」などの感想を伝え合い、学級全体の達成感につなげた。
助言者を務めた渡島教育局の三笠裕也指導主事は「様々な楽器を選べる環境で他者と交流できる体験的な学習の場を積極的に取り入れている。児童の思いに合った演奏につなげることができていた」と話した。
授業公開後は、函館市民会館で開会式を挙行。足立大会長と髙橋吉隆運営委員長のあいさつに続き、函館市教委の藤井壽夫教育長と渡島教育局の山下幹雄局長が祝辞を述べたほか、文部科学省初等中等教育局の河合紳和教育課程課教科調査官が「資質・能力の育成の視点から考える音楽教育」と題して全体講評を行った。参加者を対象に琴、三味線、雅楽、江差追分のワークショップも実施した。
(関係団体 2023-11-17付)
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