【解説】高校生のキャリアは安定志向

（解説 2023-12-15付）

　高校生の約８割が「将来、お金持ちになりたい」と思う一方で、「お金持ちになれる」と思う生徒は２割にとどまり、理想と予想に大きなギャップがあることが、スパークス・ベネッセ「ミライをつくるラボ」による調べで明らかになった。

　調査は、全国の高校１・２年生男女とその保護者計６００人を対象に実施。

　高校生がお金持ちと考える年収は「１０００万円以上」が４１・４％で最も高く「２０００万円以上」が１０・７％などと続いた。

　お金持ちになるために重要だと考えること（複数回答）については「スキルや能力を高める」が４９・８％で最も高く、「いい会社に就職する」が３９・６％、「資格などを取得する」が３５・３％と続いた。一方で「偏差値の高い大学を卒業する」は１５・２％、「発明する」は３・７％だった。会社で能力開発や自己研鑚を積み、成長したい志向にあることが分かった。

　企業を選ぶ際に重視することについて、高校生は「安定している」が４６・１％でトップ。以下「給料が高い」が４０・５％、「やりがいがある」が３８・７％、「自分の好きなことができる」が３５・０％など。一方、保護者をみると、トップは「安定している」と同様だったが、２位以下は「やりがい」「自分の好きなことができる」と続き「給料が高い」は１９・６％だった。

　高校における金融教育のスタートに伴い、投資へのイメージについても調査。「難しい、よく分からない」が５０・０％で最も高く、「リスクがある、怖い」が４４・８％、「ギャンブル性がある」が２７・５％、「始めるハードルが高い」が２３・９％などとなった。

　お金について知りたいことに関しては「税金」が３３・５％でトップ。以下「社会保障制度や年金」「これからの経済」「株や投資信託」などと続いた。

(解説 2023-12-15付)