【解説】高卒者の就職内定率が上昇
(解説 2023-12-19付)

 文部科学省は15日、6年3月高校卒業予定者の就職内定状況(10月末現在)を公表した。道内高卒者の就職内定率は前年度比0・6ポイント増の60・4%と上昇。就職先は道内企業、道外企業いずれも上昇し、道内企業が59・0%、道外企業が82・1%だった。

 高校生の就職問題に適切に対応するための参考資料を得るために、来春の高校卒業予定者で就職を希望する者の就職内定状況を調査。国立、公立、私立の高校を対象に昭和51年度から実施している。

 来春卒業予定者3万5186人のうち、就職希望者は6151人。このうち道内の企業の就職希望者は5777人、道外は374人となっている。

 就職内定率は60・4%。男女別では男子が0・7ポイント減の59・6%と下降した一方、女子が2・6ポイント増の61・6%と上昇した。

 全国の就職内定率の平均は77・2%。都道府県別にみると、愛知県(89・1%)、富山県(87・9%)、三重県(87・0%)、山口県(86・2%)、岐阜県(85・0%)、佐賀県(84・9%)の順に高い。

 一方、最低が沖縄の49・1%で、北海道、高知県(62・9%)、千葉県(65・1%)、神奈川県(66・4%)、青森県(70・3%)、の順となった。

 全国の内定率を学科別にみると、「工業」が88・4%、「看護」が88・1%、「商業」が82・8%、「水産」が80・7%、「農業」が79・2%、「福祉」が78・6%、「情報」が78・3%、「家庭」が78・1%、「総合学科」が75・0%、「普通科」が64・1%の順となった。

 文科省は今後、12月末現在の高校生の就職内定状況を調査する予定で「状況を注視しながら、必要に応じて厚生労働省と連携した就職支援を行う」としている。

(解説 2023-12-19付)

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