【解説】書道 無形文化遺産登録候補に(解説 2023-12-21付)
国の文化審議会は18日、ユネスコ無形文化遺産(人類の無形文化遺産の代表的な一覧表)への提案候補として「書道」を選定した。翌日の記者会見で盛山正仁文部科学大臣は、学校教育における授業や書道教室を含めて書道の裾野を広げていくことが重要とし「人々の関心が高まり、日本の伝統的な文化である書道が一層発展していくことを期待している」とコメントした。
ユネスコ無形文化遺産は、グローバリゼーションの進展や社会の変容による衰退・消滅の脅威から無形文化遺産を保護することを目的として、平成15年10月にユネスコ総会で条約を採択。各国における無形文化遺産に対する認知や文化遺産保護の重要性に関する認識の向上を図っている。
登録の対象は口承による伝統・表現、芸能、社会的慣習、儀式・祭礼行事、自然・万物に関する知識・慣習、伝統工芸技術など。
日本は条約の策定段階から積極的に関わっており、平成20年に能楽、人形浄瑠璃文楽、歌舞伎を無形文化財として登録。現在の登録件数は計22件で、北海道関連では平成21年にアイヌ古式舞踊が登録されている。
18日に開催された文化審議会無形文化遺産部会では、5年度のユネスコ無形文化遺産への新規提案候補として「書道」のほか「和紙(日本の手漉和紙技術)」「山・鉾・屋台行事」「伝統建築工匠の技(木造建造物を受け継ぐための伝統技術)」の計4点を選定。
このうち書道は筆、墨、硯、紙などの用具、伝統的な筆遣いなどで漢字や仮名を表す文字表現として、国内外における歴史・文化的価値の高さから選ばれた。
今後、6年1月開催の無形文化遺産保護条約関係省庁連絡会議で審議し、了承が得られた場合、6年3月末までにユネスコに提案書を提出する。
(解説 2023-12-21付)
その他の記事( 解説)
【解説】道内成人式 167市町村予定
8日は成人の日。道内では今月中に167の市町村が成人式等の式典を予定している。 道教委がまとめた6年「成人の日」等に関する調査結果(昨年11月1日現在)によると、道内の18歳の該当者(...(2024-01-05) 全て読む
【解説】半導体人材の育成・雇用へ目標値
道は北海道半導体関連産業振興ビジョン素案をまとめ、22日の第3回有識者懇話会で示した。半導体人材の育成に向け教育機関と連携して教育内容の充実、認知度向上を図る方針を明記。半導体関連企業の雇...(2023-12-26) 全て読む
【解説】就学援助 17%に下降
文部科学省は22日、就学援助の実施状況調査結果を公表した。本道の4年度の対象者は6万253人。就学援助の実施率は17・45%で下降が続いている。 学校教育法では、経済的理由で就学困難と...(2023-12-25) 全て読む
【解説】6年度全国学力調査の要点
文部科学省が設置する全国的な学力調査に関する専門家会議は21日、6年度全国学力・学習状況調査の実施要領案を示した。児童生徒質問紙調査を原則CBT化するほか、学校組織の心理的安全性の確保など...(2023-12-22) 全て読む
【解説】非行少年 1・3倍に増加
道警の発表によると、5年11月末時点における道内の非行少年の総数は1259人となり、前年同期と比べ1・3倍に増加したことが分かった。学識別では中学生が1・3倍、高校生が1・6倍と中高生で増...(2023-12-20) 全て読む
【解説】高卒者の就職内定率が上昇
文部科学省は15日、6年3月高校卒業予定者の就職内定状況(10月末現在)を公表した。道内高卒者の就職内定率は前年度比0・6ポイント増の60・4%と上昇。就職先は道内企業、道外企業いずれも上...(2023-12-19) 全て読む
【解説】持ち授業減少へ法改正を
中教審の質の高い教師の確保特別部会は14日に第7回会議を開き、教職員の配置の在り方について議論した。委員からは、担当する授業数が特に多い小学校の教員の負担軽減を図るため、義務教育標準法で定...(2023-12-18) 全て読む
【解説】高校生のキャリアは安定志向
高校生の約8割が「将来、お金持ちになりたい」と思う一方で、「お金持ちになれる」と思う生徒は2割にとどまり、理想と予想に大きなギャップがあることが、スパークス・ベネッセ「ミライをつくるラボ」...(2023-12-15) 全て読む
【解説】中核となる学校教育の役割
中教審特別部会の義務教育の在り方ワーキンググループは11日、議論の中間まとめを作成した。義務教育の目的や歴史的背景を踏まえ、学校の在り方に関する基本的考えを整理したもの。中核を担う学校の重...(2023-12-14) 全て読む