オホーツク局 幼小連携担当者研修会 実態に応じた教育課程を 望ましい連携体制考える(道・道教委 2024-01-05付)
オホーツク局幼小連携担当者研修会
【網走発】オホーツク教育局は昨年12月21日、オンラインで幼小連携・接続担当者研修会を開いた。地域の実態に応じた取組の推進に向け、自治体と園、小学校との望ましい連携体制を考えた。
研修会は幼児教育施設の担当課・係と小学校等の担当教育委員会が既存のつながりのほかに、行政機関として幼小連携・接続に関して支援や工夫ができることについて協議を行い、保育・教育に係る情報交換、望ましい交流や引き継ぎの在り方、組織体制づくり等に関する実践的な研修を行うことを目的としている。管内の幼稚園・保育所・小学校の園長や教諭、教育委員会職員ら28人が参加した。
はじめにオホーツク局の生田裕章主任指導主事が、幼児教育と小学校教育の円滑な接続について説明。幼保小の接続期の教育の質を確保するための手だてが不足していることが課題であるとし「社会に開かれたカリキュラム」の実現に向けた質に関する認識の共有や「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」と各園・学校や地域の創意工夫を生かした幼保小の架け橋プログラムの実施などを目指すべき方向性として定めた。
架け橋期のカリキュラム開発では、園長や校長のリーダーシップと自治体の支援のもと、園と小学校の先生が子どもの育ちを中心に据えた対話を通して相互理解・実践することを提案した。
続いて、訓子府町認定こども園「わくわく園」の牧野喜充園長が「幼小連携・接続の現状と推進に向けた取組」について説明。幼小連携・接続の現状について解説した。幼保と小の違いとして指針や指導・評価方法、1日のスケジュール・教育課程などを挙げ「違いを知ることから始めないと幼小連携は始まらない」と指摘した。
訓子府町での取組を通して「幼児教育は常に進化し、各幼児施設では特色ある教育活動を行っている。そのため幼小の連携は計画的・継続的に交流することで課題を共有し、地域や子どもの実態に合わせて、常にカリキュラムを工夫・修正することが大事」とした。
つぎに「幼小連携・接続の推進に向けた自治体、幼児教育施設および小学校等の取組について」をテーマに職種別に分かれて協議を行った。
幼稚園・保育所・小学校グループでは、アプローチカリキュラムやスタートカリキュラム等を活用し幼小連携・接続に係り、どのような取組を行っているかを交流し、現状や課題について、教育委員会グループでは、幼小連携・接続の推進に係り、各自治体の現状や取組状況について交流し、つぎのステップにつなげるための改善策や具体策等の方策について話し合った。小学校からは「アプローチカリキュラムの存在についてよく分かっていない」などの意見が上がった。
このあと、紋別市教委の濱哲哉指導主事が紋別市の取組について説明。市特別支援教育連携協議会の特別支援教育体制推進部会と幼保小中連携部会の取組や、架け橋プログラム作成に向けた今後の見通しについて発表した。その後、地域別に分かれ協議を行った。
(道・道教委 2024-01-05付)
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