後志　１０校が学習成果発表　小樽水産高が最優秀賞　ニホンザリガニ生息状況調査

（道・道教委 2024-01-19付）

　【小樽発】後志教育局は昨年１２月下旬、道教委のＳ―ＴＥＡＭ教育推進事業「探究チャレンジ・後志」をオンライン開催した。管内の道立高校１０校が、取り組んだ探究学習の成果を発表。審査の結果、小樽市内におけるニホンザリガニの生息状況について調査した小樽水産高校が最優秀賞に輝いた。

　探究チャレンジは、高校生が取り組んだ探究活動の成果を発表・交流する機会を設定し、言語能力や情報活用能力、問題発見・解決力を育成するとともに、活動の成果を新たな探究に結び付け、生涯にわたって能動的に学び続ける資質・能力を育成することを目的としている。

　後志局主管で行われた探究チャレンジ・後志には、１０校から計３４人が参加。各校７分間の発表、６分間の質疑応答の中で、様々な観点から地域の状況など探究した学習の成果を発表した。

　このうち最優秀賞に選ばれた小樽水産高は、絶滅危惧Ⅱ類に指定されているニホンザリガニについて、市内の身近な水辺を対象に生息状況を調査。過去の採集記録と比較し、生息環境が失われつつある可能性を示唆したほか、同調査において初めて生息を確認した地域があることなどを報告した。

　生徒たちは研究成果を発信し、地域へ還元するため「地域住民や地元の小中学生への講演を行い、また博物館等と連携して保護活動を展開していく」と今後の展望を語った。

　同校は２月１日に札幌で行われる探究チャレンジ・ジャパン（全道成果発表会）に出場する予定だ。

　最優秀賞以外の受賞校はつぎのとおり。

▼優秀賞

▽小樽桜陽高「○○の職業～この先の日本の社会を作る私達」

▽蘭越高「硬水と軟水の違い」

▽倶知安高「なぜ、北海道倶知安町に全国系ファーストフード店が出店したのか」

▽倶知安農業高「倶知安町のジャガイモ生産について～なぜ、倶知安町でジャガイモなのか」

(道・道教委 2024-01-19付)