【解説】学校新築施設 7割が木材
(解説 2024-01-19付)

 文部科学省は、4年度公立学校施設における木材利用状況調査結果をまとめた。4年度に新しく建築された全ての学校施設676棟のうち、7割を超える477棟で木材を使用。4年度に整備された学校施設では、2万9815立方㍍の木材を使用しており、うち1万263立方㍍が木造施設、1万9552立方㍍が非木造施設の内装木質化等において使用された。

 調査対象は、全国の公立学校施設(幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校、特別支援学校)。

 木造施設の整備状況を学校種別にみると、4年度に新しく建築された学校施設は、幼稚園11棟、小学校318棟、中学校173棟、義務教育学校52棟、高校77棟、特別支援学校45棟の計676棟。中等教育学校はなかった。

 うち幼稚園11棟、小学校219棟、中学校118棟、義務教育学校37棟、高校58棟、特別支援学校34棟の計477棟で木材を使用。全体の70・6%を占める。

 4年度に整備された学校施設では、2万9815立方㍍の木材を使用。うち1万263立方㍍が木造施設で、1万9552立方㍍が非木造施設の内装木質化等において使用された。

 新しく建築された学校施設で最も多い建物用途は、319施設で校舎・園舎。このうち280施設が木材を使用した。

 調査結果を受け文科省は、各地方公共団体に対して公立学校施設における木材利用の促進に関する通知を発出。4年度から学校施設の内装木質化を標準化するとともに、引き続き木造校舎の整備に対する国庫補助を実施するとしている。

 今後は、関係省庁と連携を図りながら、講習等様々な機会を通して、木材を活用した学校施設造りを普及・啓発していく考え。

(解説 2024-01-19付)

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