道教委 全道各地で探究チャレンジ 上川 20校が研究成果披露 全道に旭北高と美瑛高 服の地産地消や町のPR等(道・道教委 2024-01-19付)
探究チャレンジ上川
【旭川発】上川教育局は昨年12月中旬、道教委のS―TEAM教育推進事業・探究チャレンジ上川をオンラインで開催した。管内の道立高校20校が総合的な探究の時間や課題研究など、教育課程内で取り組んだ成果を発表。審査の結果、地元産のオーガニックコットンの栽培を通じて環境問題の解決を図る研究仮説を発表した旭川北高校と、ユーチューブで美瑛町の魅力を動画で発信する活動を紹介した美瑛高校が、2月1日に開かれる全道成果発表会に管内代表校として参加する。
同事業は、道内の高校生が取り組んだ探究活動の成果を発表・交流する機会として前年度から設定。問題発見・解決能力などの力を助長するとともに、生涯にわたって能動的に学び続ける資質・能力の育成を目的としている。
当日は、管内の道立高校20校が参加。各校の生徒は、パワーポイントで作成した資料をズームで共有しながら活動の成果を発表した。後日発表された審査結果で、旭川北高と美瑛高の2校が2月開催の全道成果発表会「探究チャレンジ・ジャパン」の上川管内代表に選ばれた。
旭川北高は「服の地産地消」と題して、地元で育てた服の原材料を地元で使うことによってファストファッションがもたらす温室効果ガスの排出などといった環境・社会問題の解決に向けた研究成果を発表した。
研究では、天然由来の服がどのくらい身近なのかや、服を購入する際の金銭感覚などを同校生徒と保護者を対象にアンケートを実施した。結果「天然由来の服が高校生と保護者にとって身近ではないこと、原因として天然由来の服は価格が高くて手が出せないこと」などが判明。人々が環境に悪いファストファッションを選択してしまう課題を発見した。
課題解決に向けて「高校で育てたオーガニックコットンを地元の衣服製作会社等に無料で提供することで、輸送費などを抑えられることから、値段の壁を越えることができる」などと発表。ファストファッションがもたらす環境などへの影響を抑える研究仮説を紹介した。
今後の課題として「高校で綿花を育てられるのか、商品化まで結び付くかなどが課題」と話した上で「管内の他校や地元企業を巻き込んで綿花栽培を広げたい」と述べた。
美瑛高は「美瑛高YouTubeプロジェクト」と題して、美瑛町の魅力を動画で発信する活動を披露した。
研究では、高校生視点で町内の飲食店を紹介したり、ロードバイクで観光名所の白ひげの滝に行ったりなど、学生ならではの感覚で地元の魅力を発信する活動を紹介。生徒たちは「なるべく数多くの魅力を発信するため、1分以内に動画が終わる“ショート動画”を多用した」と工夫点を語った。
結果として「20代の若者層の人たちが多く見てくれた」と述べたあと「これからも魅力発信を続けていきたい」と今後の展望を話した。
発表後には、道教育大学教職大学院の唐川智幸特任教授が各校の発表を講評。「いろいろなことに挑戦するという気持ちを普段から持って行動していることがうかがえた」「今回の課題をつぎの活動につなげて、いろいろなことに挑戦してほしい」と期待した。
(道・道教委 2024-01-19付)
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