北社研が冬季セミナー　法教育の視点を社会科に　村松氏　授業構想へ助言

（関係団体 2024-01-23付）

北社研冬季セミナー

　道社会科教育研究会（北社研、喜多山篤会長）は１３日、ホテルライフォート札幌で第１７回社会科教育冬季セミナーを開催した。４人の教諭が授業実践を発表したほか、弁護士の村松剛氏が「社会科に生かす法教育の視点」と題して講演。教育課程における法教育の位置付けや授業構想の視点を示した。

　北社研は研究テーマ「よりよい社会を実現する資質・能力を育む社会科教育」のもと、３ヵ年計画の２年目の研究に取り組んでいる。セミナーには小・中学校の教員約５０人が参加した。

　開会に当たり喜多山会長は、道社会科教育連盟と力を合わせて授業づくりに取り組んだ本年度を振り返り「今後も相互に交流を重ね、切磋琢磨しながら北海道の社会科教育の発展に尽くしたい」とあいさつ。混迷する国際政治の状況にも触れ「セミナーが本研究会、さらには北海道の社会科教育の発展のきっかけとなり、国際社会の平和に寄与できるの人材の育成に寄与できれば」と述べた。

　続いて札幌市立発寒南小学校の川﨑義隆教諭、西白石小学校の石橋純平教諭、白石中学校の岩淵浩明教諭（稲陵中学校の中井幸一教頭が代理説明）、新陵中学校の檜田悠太教諭が授業実践を発表した。

　続いて村松氏が講演。法教育の３要素と学習指導要領で示す資質・能力が重複する点を指摘し「法律・法制度に関する知識の理解」「合意形成や紛争解決の技能」にとどまらず「主体的にルール作りに参画する態度・意欲」の重要性を説いた。

　また、事実と主張を論拠をもって説明する「トゥールミン・モデル」、法教育の教材資料、関連する各教科等の内容をまとめた一覧資料を紹介し、各教科の授業構想の視点を示した。

(関係団体 2024-01-23付)