ほっかいどう学檜山地区検討会 独自のみち学習確立へ 厚沢部中 実践発表など
(関係団体 2024-01-24付)

ほっかいどう学檜山地区検討会
ほっかいどう学檜山地区検討会

 【函館発】認定NPO法人ほっかいどう学推進フォーラム檜山地区検討会が17日、厚沢部町立厚沢部中学校(玉置英樹校長)で開かれた。新保元康理事長による話題提供や実践発表を通して、外部人材を活用した教育課程の有用性を確認。ICTとインフラ教育を融合し、檜山ならではの地域学習の確立・進化を目指した。

 ほっかいどう学推進フォーラムが主催。檜山管内の教職員約10人が参加した。道内各地区で展開しているみち学習プロジェクトの檜山地区リーダーを務める厚沢部中の玉置校長が進行を務めた。

 新保理事長はインフラ教育とICTを重点に、ほっかいどう学やみち学習の在り方について話題提供。「広大な土地を有する本道は、他管内のことを知る機会が少ない。災害や除雪などインフラに関する本道の実態を知ることで一人ひとりの行動が変わり、暮らしやすくなる」とし、学校DXにおける地域学習を通して、教育にインフラの意義を教える必要性を説いた。

 前年度、厚沢部町内で取り組んだ実践報告で鶉小学校の飯高良和教諭は、同校の2年生を対象に実施した除雪車両のスケッチについて発表。除雪車の見学や乗車体験に取り組んだことを伝え「子どもたちは除雪車に対する興味・関心が強かった。北海道ならではの知識や環境を学ぶ意欲が高まったのではないか」と話した。

 厚沢部中の鳥海陽一教諭は同校が総合的な学習の時間としてみち学習を設定していることを報告。地域学習とキャリア教育の2点を中心に、開発局の協力のもと授業を展開し、過去・現在・未来のカテゴリーから歴史や文化、地域づくり、災害・都市開発に関する学習機会を深めていることを説明した。

 見学旅行を通した道外都市との比較や開発局による協力のもと社会の基盤を支えるインフラ講義を経た学習のまとめでは、生徒が動画制作に取り組んだことを周知。「校内外の学習で学びの広がりと発信力が向上した」と振り返った。今後は道路だけではなく、河川下水道や水源など学習範囲の拡大を展望し「夢が広がるほっかいどう学とみち学習を進めていきたい」と話した。

 参加者はグループディスカッションで「歴史のある道南地区は他地域とは異なる視点がある。特に道路は地域学習の根底であるため、外部人材を活用したふるさと教育によって学習内容を磨き上げていきたい」「歴史をつなげる道のように様々な観点をつなげる学習の働きかけをすることで、管内独自のみち学習を確立したい」などと積極的に意見を交換した。

 新保理事長は「どの教員でも取り組める教育課程を編成し、進化させていくことが必要」と助言した。

(関係団体 2024-01-24付)

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