日教組 第73次教育研究全国集会 子主体の豊かな学びへ 瀧本委員長 働き方改革等(関係団体 2024-01-30付)
全体集会には約3000人が集まった
日本教職員組合(日教組、瀧本司中央執行委員長)の第73次教育研究全国集会が26日から3日間、札幌市内で開かれた。全国教研の道内開催は2005年1月の第54次集会以来19年ぶり4回目。対面開催は広島県で開かれた第69次全国集会以来4年ぶり。全体集会であいさつに立った瀧本委員長は、子どもが主体となる豊かな学びの実現へ、給特法の廃止・抜本的見直し、学校における働き方改革、教職員定数改善のさらなる前進を訴えた。
大会テーマは「憲法・子どもの権利条約を生かす教育改革を実現するため、ゆたかな学びを保障するカリキュラムづくりをすすめよう」。
全体集会であいさつに立った瀧本委員長は、教員の精神疾患による病気休職者数が過去最多になったことを示し「学校現場の勤務環境が一層厳しくなっていることが浮き彫りになった」と強調。子どもが主体となる豊かな学びの実現へ「学校における働き方改革が重要だ」と指摘し、給特法の廃止・抜本的見直しを求めるとともに「教職員定数増と大胆な業務削減による、さらなる学校における働き方改革の前進を求めたい」と訴えた。
開催地を代表して、北教組の木下真一中央執行委員長があいさつ。技術の発達に伴う教育機器や生成AIの導入など、教育を巡る環境が目まぐるしく変化する一方で「学校で学ぶ楽しさや、活気が満ちあふれる教室の原点は、これからも不偏」と訴えた。「子どもたちの声があふれる教室、生き生きと働ける学校を守る取組が私たちの使命である」と述べた。
来賓あいさつでは、連合の芳野友子会長が登壇。子もど子育て支援加速化プランに基づいた子どもの最善の利益の実現、安心して子を生み育てられる環境の整備を要求した。
また、中教審特別部会における教員の働き方改革に関する議論に言及し「全ての子どもたちの学びの保障と、学びの質を担保するためには、教職員が生活時間を確保した上で子どもたちと向き合い、やりがいを持って本体業務に専念できる環境が必要だ」と強調。給特法の抜本的な見直しを視野に、教職員の長時間労働是正や負担軽減に向けて、日教組と連携して取り組むことを訴えた。
日教組の山木正博書記長による基調報告のあと、石川県教組の谷内直執行委員長が元日に発生した能登半島地震の被災状況を報告。全国各地からの支援に謝辞を述べ「東日本大震災や熊本地震などの教訓がつぎの災害に生かされていることを実感した」と話した。
このあと、俳優の東ちづる氏が記念講演。「Let’sまぜこぜ~浅く広くゆるくつながろう」をテーマに、マイノリティーが生きづらさや不自由を感じない多様性を自然に認め合う社会の実現などを呼びかけた。
全体集会後は、市内の各会場で24分科会および特別分科会を開催。全国から集まった495本のリポートのもと、3日間にわたって議論を重ねた。
(関係団体 2024-01-30付)
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