社会教育施設の役割提示 共生社会実現、デジタル対応へ 道社会教育委員会議が審議まとめ
(道・道教委 2024-01-31付)

 道社会教育委員の会議兼第16期道生涯学習審議会は30日、札幌市内のかでる2・7で第3回会議を開き、審議まとめの最終案を大筋で了承した。共生社会の実現、デジタル化などの現代的課題に対応する観点から社会教育施設の役割や道内外の好事例をまとめ、社会教育施設の新たな可能性を提起した。

 審議テーマは「北海道の社会教育施設が果たすべき役割」、副題は「すべての人の可能性を引き出し、ウェルビーイングを実現する生涯学習・社会教育」。4、5年度に計6回の会議を開いたほか、道内外の社会教育施設の現地調査を経て審議内容をまとめた。

 社会教育施設の新たな役割として「社会的包摂、インクルーシブ、障がい者の生涯学習推進」「施設のデジタル対応」「家庭教育支援、乳幼児向けサービス」を挙げ、道内外の好事例やアイデアを整理。

 視覚障がい者や外国人の学習機会を保障するICTの活用、顔認証や指紋認証など管理・業務のデジタル化、高齢者向けのデジタル講座など課題解決に資する社会教育施設の取組を示した。

 また、学校教育や民間との連携、住民の居場所づくり、放課後活動など多彩な観点から積極的に担うべき社会教育施設の役割を記載。

 持続的な施設の運営のため、資金調達の観点からも具体例を盛り込み、企業などのスポンサーの協力で雑誌購入費に充てている帯広図書館など各地の事例を取り上げている。

 6回目となる最後の会議ではオンラインを含め委員13人が出席した。

 冒頭で村上由佳生涯学習推進局長は審議内容が本道の社会教育施設の役割の明確化や機能強化、「人づくり、つながりづくり、地域づくり」の充実につながるよう期待した。

 議事に入り、審議の最終案を概ね了承。各地域の実情に応じて具体的な取組を進める手だてを講じるほか、社会教育施設の関係者のみならず、道民向けに幅広く周知する必要性が指摘された。

 審議まとめは修正を加えて本年度中に決定。内容を紹介する動画を制作し、ユーチューブなどで発信する。

(道・道教委 2024-01-31付)

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