道教委　架け橋期の教育充実へ　管理職研修を初開催　幼保小連携へリーダーシップを

（道・道教委 2024-02-01付）

　道教委は１月３０日、小学校管理職研修「生涯にわたる学びや生活の基盤をつくる架け橋期の教育の充実に向けて」をオンラインで開催した。東海大学児童教育学部の寳來生志子准教授が子どもの主体性を発揮するスタートカリキュラムを解説したほか、えりも町立えりも小学校の佐藤裕哉校長が「架け橋期のカリキュラム」を紹介。幼保小連携を進める校長のリーダーシップの重要性を説いた。

　幼小接続期の教育の位置付けや重要性に関する理解を深めるため初めて開催したもの。小学校の管理職、市町村教委の職員ら約３５０人が参加した。

　開会に当たり遠藤直俊義務教育課長があいさつ。５歳児から小学校１年生の２年間の「架け橋期」の教育が生涯の学びや生活の基盤となることから、幼保小の組織的・一体的な取組を推進する園長・校長の役割の重要性に触れ、架け橋期の教育の充実に向けた取組を園経営や学校経営の戦略の一つとして位置付けるよう期待した。

　続いて中教審特別委員会の委員を務める東海大児童教育学部の寳來准教授が「子どもの育ちと学びをつなぐ架け橋期の教育の充実」と題して講演。小学校段階でゼロから教えるのではなく、幼稚園・保育園における学びを基盤として小学校へとつなぐ「発想の転換」が必要とし、素朴な疑問に基づく主体性を発揮するスタートカリキュラムを紹介。「知識を押しつけない、否定しない」「子どもの意思を尊重する」などのポイントを伝えた。

　つぎにえりも小の佐藤校長が「幼保小の協働による架け橋期のカリキュラムの作成」と題して実践発表。幼児教育施設と小学校が協働で作成に取り組む「架け橋期のカリキュラム」を紹介し、まちの子どもの実態を踏まえた重点項目の設定や生活科を中心とする行事との関連など教育課程の具体を示した。

　幼保小連携のポイントについてもアドバイス。小学校に合わせるのではなく小学校からのアプローチの大切さに触れ「職員同士が顔を合わせる場の設定など幼児教育施設職員との関係性を構築する小学校長のリーダーシップが重要」と説いた。

(道・道教委 2024-02-01付)