「きたものがたり」の実践発表等 本道版教材の活用探る 道教委 道徳教育推進会議
(道・道教委 2024-02-02付)

道道徳教育推進会議
道道徳教育推進会議

 道教委は1月24日、オンラインで道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業第2回道道徳教育推進会議を開いた。各管内における道徳教育推進の中核として期待される小・中学校教諭や市町村教委指導主事ら約90人が参加。北海道版道徳教材「きたものがたり」を活用した授業実践発表や、道徳アーカイブに掲載する指導案に関する管内別協議を行い、道徳科の特質を生かした授業づくりについて理解を深めた。

 はじめに実施した実践発表①では、中頓別町立中頓別小学校の近藤拓也教諭、浦河町立浦川第一中学校の田中康平教諭が自身の授業動画をもとに、北海道版道徳教材「きたものがたり」を活用した授業実践を発表した。

 きたものがたりは、本道の子どもたちが、ふるさと北海道の歴史・文化の創造に貢献した道内各地の先人たちのチャレンジ精神や力強い生き方などに触れ、生きる勇気や知恵などを感じたり、生きることの素晴らしさや意味について考えを深めたりすることができるよう、道道徳教育推進会議(道徳教材作成会議)において作成したもの。

 各学校は、道徳科をはじめ、社会科や総合的な学習の時間等で同教材を幅広く活用し、ふるさと北海道への誇りと愛着を育む教育活動の充実につなげている。

 近藤教諭が行った授業では、小学校高学年用の14番「昭和の大横綱 大鵬幸喜」を活用。近藤教諭は、授業のポイントとして「道徳的価値に対する自己・他者との対話を効果的に進めるためのICT活用」「考え議論する、意見の対比、検討を促す道徳的実践意欲を高めるための問い返しや揺さぶりの工夫」の2点を挙げた。

 問い返し、揺さぶりについて「児童の考えに応じて行うことで、今回掲げた価値に迫ることができた」とし、課題には「ポジショニングの場面でそれぞれの立場について深く迫ることができれば、テーマに対する考えもより多様になったのではないか」と振り返った。

 田中教諭は、中学校用の3番「北海道の畜産業の父 エドウィン・ダン」を活用。「中学校の道徳で求められる困難を乗り越える部分のさらに深い部分を考えさせたい」との思いを持って授業づくりに臨んだ。

 授業のポイントとして「時間管理」「周りに広げる問い返し、動きを入れた交流」「ICTソフト・ロイロノートを使ったポジショニングや意見交流」の3点を提示。課題として「最後の“何があれば乗り越えられるか”について、方法論になってしまったので、気持ちの部分にフォーカスして取り組めれば良かった」と振り返った。

 続いて、10グループに分かれ、各管内の小学校、中学校各1校がワールドカフェ形式で道徳科の特質を生かした授業づくりについて実践発表した。

 このあと、実践発表の内容をもとに、管内別協議を実施。14管内ごとに道徳アーカイブに掲載する指導案などについて協議を深めた。

(道・道教委 2024-02-02付)

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