ロボットプログラミング選手権 手稲養護三角山分校が準V 伊藤星矢さんら3人「来年は優勝を」
(学校 2024-02-15付)

三角山分校プログラミング準優勝
(左から)和田さん、伊藤星矢さん、伊藤悠斗さん

 今月1日にオンラインで開かれたロボットプログラミング選手権2023病弱教育部門で、手稲養護学校(鎌田典子校長)三角山分校の伊藤星矢さん(高校2年)、和田輝政さん、伊藤悠斗さん(共に高校1年)のチームが準優勝の快挙を達成した。3人は「優勝まであと一歩だったのに悔しい。来年こそは優勝したい」と、より高い目標へ目を輝かせた。

 全国特別支援学校病弱教育校長会が主催する同選手権は、プログラミング教育においてロボットを意図的に動かすために必要な論理的思考力を身に付けさせることを目的に開催しているもの。ICT機器を活用した遠隔型の大会で、病気療養中の児童生徒における遠隔教育推進を目指している。

 競技は、プログラミングロボット「プロロ」を使ったロボット相撲。6ヵ所のスタート位置を決め、自らの戦略に合わせた動きをあらかじめプログラム。直径38・5㌢㍍の土俵の中で勝敗を競う。3人一チームの団体戦で3本勝負を行い、2本先取したチームを勝ちとする。

 同校では、科目「情報」に位置付けて、昨年10月中旬からプログラミングを開始。森屋伸教諭は、土俵から落ちないための動作や対物センサーなどの働きを習得させるために「数学や理科などの既習事項を生かした指導を心がけた」と話した。

 生徒たちは、大会出場に向けて、戦術の基本構想検討や模擬戦などでトライアンドエラーを繰り返しながら、ロボットの動きの精度を高めてきた。

 生徒8人の総当たりによる校内予選を経て選ばれた2チームが12月の東北・北海道大会に出場。伊藤さんらのチームが強さを見せつけて優勝し、全国大会への切符をつかんだ。

 今月1日に開かれた全国大会では、福岡県代表チームとの初戦を僅差で勝利すると、勢いそのままに東京都代表、和歌山県代表を連破し決勝進出。惜しくも千葉県代表に敗れたものの、同校初の準優勝に輝いた。

 伊藤悠斗さんは「スタートの位置を決めることが難しかった。土俵から落ちにくくなるよう、センサーの動きを工夫した」と振り返った。攻めの姿勢を貫くプログラムを設定した和田さんは「来年に向けて精度を高めたい」と意気込んだ。

 伊藤星矢さんは「準優勝することができてうれしかった」とはにかんだ。一方で、3人とも手が届きかけた優勝を逃した悔しさをにじませながら「来年こそは優勝したい」と、より高みを目指して決意を新たにした。

 渡邉憲幸教頭は「全国の生徒たちとプログラミングを通して交流することで励みになったのでは」と笑顔。「他の生徒も3人の活躍に刺激を得ていた。新しいモチベーションを見つけたことは大きな成長」と目を細めた。

(学校 2024-02-15付)

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