札幌市教委　６年度教員研修の方針　学びデザインする体制へ　新たに探究型研修、個別相談等

（札幌市 2024-03-12付）

　札幌市教委は、６年度教員研修の方針を固めた。「教職員が自ら学びをデザインする研修体制づくり」を掲げ、新たに教職経験に応じた研修における探究型研修の実施、校内研修担当者への個別相談支援などに取り組む考えだ。

　中教審答申「令和の日本型学校教育」で示された子どもの授業観・学習観に伴う教師の研修観の転換、教員免許更新制の廃止に伴う新たな仕組みの導入など、学校教育や教員研修を取り巻く環境は変化している。

　市においては、６年度からコミュニティ・スクールの順次導入、第２期教育振興基本計画が始まり、子ども一人ひとりが「自分が大切にされている」と実感できる学校づくりに向けて、市が求める教員像の実現が一層求められる。

　こうした背景を踏まえ、６年度は「教職員が自ら学びをデザインする研修体制づくり」を方針に掲げ、重点には「教職員の探究的な学びを促進する研修の充実」「主体的な学びを応援する研修環境の整備」「今日的な教育課題に応じた研修内容の拡充」の３点を設定した。

　教職員一人ひとりが自らの強みや課題を明らかにし、主体的に学びを選択して切れ目なく学び続けるため①校内での学びへの支援②校外での学びの内容の充実③多様な学びへの支援と推奨④研修環境の整備と管理職のサポート―の４点に取り組んでいく。

　①では、新たに校内研修担当者への個別相談支援、校内研修に係る好事例の発信に取り組むなど、校内研修支援をより充実させる。

　②では、教職経験に応じた研修において新たに、研修での学びを校内での実践につなげる探究型研修を取り入れる。

　専門研修では施設における体験を授業づくりにつなげる研修を推進していく。札幌市教育研究推進事業（札教研事業）では、春の研究集会を「小中一貫した教育の推進を図る場」に改編する。

(札幌市 2024-03-12付)